▽2回戦(県総合SC)
木更津高専
1000000011―3
1000000102x―4
大網・大原・九十九里・茂原樟陽連合
(延長十回、十回からタイブレーク)
ふわりと上がった打球が中堅手の前に落ちる。タイブレークに突入した延長十回無死満塁。大網・大原・九十九里・茂原樟陽連合の中村駿斗が人生初というサヨナラ打を放った。殊勲者は「大会前の練習試合は負けが続いていた。大一番で勝ててすごくうれしい」と感慨に浸った。
十回表に1点を先に取られ、後がなくなった裏の攻撃。先頭の十枝翔太の左前打で塁が埋まった。重圧がのしかかる場面も「打ってかえすだけ」と覚悟を決めた。直球に狙いを絞り2球目に反応。二塁走者の生還を見届けると、両手を突き上げて喜びを爆発させた。
九回まで2―2。我慢の展開に持ち込めたのは、先発彦坂駿介の力投があってこそだ。八回は無死二、三塁のピンチを背負うも「点を取らせない」と直球を外角へ正確に投げ込み連続三振。失策が出ても、強雨で試合が中断しても落ち着き払ったマウンドさばきを貫き「これまでで一番いい投球ができた」と胸を張った。
4校合わせて約100人が集った有志の応援団に劇的勝利を届けた。勢いに乗れそうだが、捕手の川嶋洸都は「先を見ずに一戦必勝で頑張りたい」と勝ってかぶとの緒を締めた。