小池百合子都知事、学歴詐称疑惑報道に不快感「大学が卒業を認めている…選挙の度に記事が出ることは残念」

東京都の小池百合子知事(71)が12日、都庁で定例会見を行った。カイロ大学長名で2020年に出された「小池氏の卒業を証明する」との声明に関し、小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」元事務総長の小島敏郎氏(75)が「学歴詐称疑惑の隠蔽(いんぺい)工作に加担した」と告発したとする月刊誌「文芸春秋」の記事に反論した。
4年前に“決着”したはずの問題が蒸し返されたことに、小池氏が不快感をあらわにした。「何度も申し上げていますが、そもそも大前提が違う。『卒業していない』と言っておられるけれど、卒業し、大学が卒業を認めている。卒業証書と証明書はこの場でもすでに公にしてきている」と強調。卒業の事実や、卒業証書、卒業証明書は真正かと改めて問われると、「当然であります」と言い切った。
さらに、報道陣が疑義を唱えるとヒートアップ。「皆さんが大学を卒業したということをどうやって証明しますか? どうされますか? 誰が証明するんですか?」と矢継ぎ早に逆質問攻め。記者が「大学に聞くことが一般的になる」と答えると、「一般的というか、大学でしょう? はい。ですから、大学の卒業を証明するのはお友達でもなく、親でもなく、自治体でもなく、大学。それを何度も公にしてきた」と攻め倒した。
また、報道時期について「前に皆さんが騒いだ時も2020年の6月で、ちょうど都知事選の直前だったんですね」と指摘。「毎度毎度、選挙の度にこうした記事が出ることはそもそも残念なことです」と語った。
一方、小島氏も都内で取材に応じ「実際に卒業しているかどうか判断できる証拠を全部出してほしい」と小池氏に求めた。次の都知事選で小池氏がカイロ大卒業を名乗った場合、公選法違反容疑で刑事告発するかを記者から問われると「その覚悟で準備している」と述べた。
記事によると、小島氏は20年6月、小池氏から学歴詐称疑惑の対応を相談され「カイロ大から声明文を出してもらえばいい」と提案、3日後に学長名の声明が出た。小島氏は対応が早すぎるなどとして、疑念を示している。小池氏はこの日は「卒業の事実があるからこそのスピード感だ」と説明した。

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