能登半島地震の被災者が語る、断水時のトイレ問題とは? 「すごく貴重」「参考になる」

被災して思ったことを書き留めていこうかな。
X(Twitter)でこう書きつづったのは、3歳の息子を育てる母親の、PIYOCO(@PiYoCo_mAmA24)さん。
PIYOCOさんは、2024年1月1日に発生した石川県能登地方を震源とする、令和6年能登半島地震で被災しました。
その時の経験を振り返り、災害時に必要なものや、防災対策の重要性を語っています。
地震発生時、大津波警報が出ている時に、毛布や飲み物、ちょっとした食べ物を車に詰め込み、高台へ避難した、PIYOCOさん。
この時に「防災グッズを何も用意していなかったのは悔やんだ」といいます。
大きな地震が起きると、住宅と水道管の接続部が破損することで、断水が起きることがあります。
PIYOCOさんの家でも、水が使えなくなり、断水生活を余儀なくされました。
自宅のトイレは、水道から出てくる水圧によって排水する、タンクレストイレだったため、断水中は排泄物を流せなかったといいます。
そのため、小の場合は流さず便器にためて、大の場合は仮設トイレかタンク式トイレがある避難所まで行ったそうです。
※写真はイメージ
貯水タンクを備えた、タンク式トイレであれば、大きさや種類にも寄りますが、断水時でも使えることがあります。
PIYOCOさんは、自宅の2か所あるトイレのうち、どちらかをタンク式トイレにすればよかったと後悔しており、「災害時の対策として、今から家を建てる人は参考にしてほしい」とつづっています。
また、断水などでトイレの排水ができなくなった時のために、普段から簡易トイレを備蓄しておけば、いざという時に役立ちますね。
地震が起きてから2日後、一部の店が再開したり、給水が始まったりしたそうです。
とはいえ、1世帯6という制限付きなので、節水生活は続き、洗い物などはできない状態に…。
※写真はイメージ
そこで活躍したのが、紙皿やポリ袋、割り箸、ラップ、プラスチックコップでした。
水が使えない状況では、これらの使い捨てできるアイテムが必要になるでしょう。
電気が止まったり、断水したりしている状況では、賞味期限が長く、腹持ちがいいレトルト食品が役立ちます。
PIYOCOさんの息子さんは、手元にある食品を好き嫌いなく食べてくれたそうですが、ジュースやお菓子を欲することもあり、食べたい物を与えることができず、つらかったといいます。
幼い子供がいる家庭では、たまにレトルト食品を食べさせて、味に慣れさせたり、好みの味を把握しておいたりすることが大切だそうです。
被災したPIYOCOさんのリアルな声から、日頃の防災対策の重要性を感じさせられますね。
PIYOCOさんは自身の体験から、断水時に必要な備蓄品のリストをまとめています。
・紙食器
・割り箸
・レトルト食品
・ラップ
・ポリ袋、ゴミ袋
・簡易トイレ
・水
・ポリタンク
・オムツ(家庭環境による)
・身体を拭くタオル
・キッチンペーパー
・ペーパータオル
・ティッシュ
・消毒液
・バケツ、桶
投稿の最後に、被災地で多くの人に支えられたことへの感謝の気持ちを伝えた、PIYOCOさん。
「みんな今すぐ備えて!『後でやろう』では間に合わないかもしれないから。今やろう!」と強く呼びかけていました。
投稿は反響を呼び「被災者のリアルな声…すごく貴重!」「実際に体験した人の声は、とても参考になる」「決して他人事ではない」などコメントが集まっています。
自然災害が多い日本では、いつ何が起きるか分かりません。
災害により、水や電気が使えなくなるなど、あらゆることを想定して対策しておく必要があります。
PIYOCOさんの貴重な体験記は、人々の『備え』に対する意識を変えるきっかけになったことでしょう。
[文・構成/grape編集部]

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