知事選は熊谷氏、無所属新人の小倉正行氏(72)=共産党推薦、政治団体「つばさの党」代表で新人の黒川敦彦氏(46)、政治団体「NHKから国民を守る党」党首で新人の立花孝志氏(57)の4人で争われた。3期務めた森田健作氏の不出馬で8新人が名乗りを上げた2021年の前回知事選から構図が一変し、熊谷県政への事実上の信任投票と捉える声も聞かれ、選挙戦は最後まで盛り上がりを欠いた。
熊谷氏は実績に基づいた8項目の公約「県政ビジョン」を掲げ、防災・防犯や経済、子育て・教育の充実などを訴えた。新人として前県政の批判に一定の演説時間を割いた前回とは異なる“現職の戦い”を展開。「広大な千葉県を変えるのは1人のリーダーでは不可能。力を貸してほしい」と繰り返し呼びかけた。
当選確実の一報が入ると、熊谷氏は集まった支持者らに感謝を述べた上で「県民の負託に応えるべく、現場主義を貫きながら、県民の命と暮らしを守る県政の実現にさらにまい進していきたい」と語った。
小倉氏は県営水道料金の20%値上げ撤回を最大の争点に据え、農業の立て直しやマンション防災の確立を訴えた。県営水道の供給地域である都市部を中心に演説を展開。市民団体メンバーのほか、推薦を受けた共産党の志位和夫議長らが応援したものの、浸透しなかった。
黒川氏は街頭演説に加え、外房の海でサーフィンを行いながら支持を呼びかけるなど独自の戦いを展開。立花氏は告示日のみ船橋
◇熊谷氏の略歴 知事(元)千葉市長、千葉市議、NTTコミュニケーションズ社員。神戸市出身。早稲田大学政治経済学部卒。
◆知事選開票状況◆
=午後11時30分現在、開票率92.17%=
当 1307054熊谷俊人47無現(2)
125578小倉正行72無新
69387立花孝志57諸新
9555黒川敦彦46諸新