伝統のはだか祭り 漁師町に熱気、いすみ大原地区 みこし担いで男衆海へ集結 【写真複数あり】

十数基のみこしが一斉に海へと担ぎ込まれる、いすみ市・旧大原町地区の伝統の祭り「大原はだか祭り」が23日、市中心部で始まった。上半身裸の男たちが海へと豪快になだれ込む浜降り神事「汐(しお)ふみ」が営まれると、漁師町ならでは活気ある祭りの雰囲気に観光客から歓声が上がった。祭りは24日まで。
江戸時代には唯一無二の娯楽とされ、その勇壮さは、関東随一ともいわれたはだか祭り。17神社を出たみこしは午前中、男衆らに担がれ市中を練り歩いた。
大原漁港での五穀豊穣(ほうじょう)と大漁を祈願する祭典の後、ハイライトの汐ふみが午後2時半すぎから漁港からほど近い大原海水浴場で行われた。
大勢の見物客が見守る中、砂浜に勢ぞろいした17基のみこしが一斉に持ち上げられるのを合図に、廣田神社のみこしから次々と海の中へ。担ぎ手たちは胸の高さまで漬かってみこしを高々と掲げたり、波打ち際で水しぶきを浴びながら勇ましく走ったりした。
午後5時からは、計18神社のみこしが大原駅近くの中央商店街を渡御。氏子衆はもみ合いながらみこしを進め、市立大原小学校での初日のフィナーレ「大別れ式」も盛り上げた。実行委員会の滝口文彦会長(64)は「この祭りが町づくりの原点として、夷隅全体の地域づくりの一助になれば」と語った。
昨年に続いて2日間の通常開催。24日は午後5時からみこしが中央商店街を練り歩き、6時から大原小で大別れ式を執り行う。問い合わせは実行委(市水産商工観光課内)(電話)0470(62)1243。

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