「食欲なくなる」「単純に不気味」賛否呼ぶマクドナルドのAI広告 反響に対する日本マクドナルド社の見解は?

日本マクドナルドが8月17日、公式SNSアカウントに投稿した“生成AI”を活用したCM動画が波紋を呼んでいる。
マクドナルドでは同月19日から30日にかけて、マックフライポテトのM・Lサイズを特別価格の250円で販売するキャンペーンを実施。ビゼーの「カルメン」の音楽に合わせて「マックのポテトがマックで今だけお得に食べられる」と繰り返す16秒の動画をXで公開したのだが、《AIポテト》と投稿されている通り、その映像が生成AIによって作られている。
生成AIとは、学習したデータに基づき、自動で画像などを制作してくれる技術だ。問題の動画では、一見“本物”に見える、ポテトを持った複数の少女が数秒おきに切り替わって映し出される内容だが、視聴者からは賛否さまざまな感想が寄せられていた。
《AIポテト 映像すごい!!》《マクドナルドもついにAIで広告作成! 今後ますますAIのCM活用が増えるんでしょうね。AIならタレントの炎上リスクないですからね》などと好意的な評価もある一方で、《単純に不気味》《マクドナルドの生成AIのCM気持ち悪すぎて、食欲なくなる…》《やりたいならやりゃ良いけど、個人的にはこれを見て「食いてぇ。行こう」とはならないな》《マック CM 人の指6本あるしなぁ。そこは直さずそのまま押し通すのある意味すごい。。》などと、否定的なコメントも多かった。
著作権の問題を孕むとの指摘や、クリエイターやアーティストの仕事を奪う可能性なども懸念されている生成AI。生成AIで作成されたCM等については、これまでも度々議論を呼んできた。
「’23年9月、伊藤園は『お~いお茶 カテキン緑茶』のリニューアル発売に合わせて、日本初となる生成AIで作成されたモデルが出演したほか、今年5月には、アパレル大手の『しまむら』が、AIモデルを販促のためにチラシやSNSで活用を開始。“不祥事やスキャンダルがない”と好評だった反面、モデルの顔データの著作権の問題や、実際のタレントの仕事を奪うのではといった声も上がって波紋を呼びました」(WEBメディア記者)
今回のポテトのCMも賛否を呼ぶこととなったが、マクドナルドはどのような意図があって今回のCM制作に踏み切ったのだろうか? また、「不気味である」「食欲が湧かない」などの否定的な意見も含む反響に対する見解および、今後もAIを利用したCMを作るかどうかについて問い合わせたところ、広報部から次のように回答があった。
「多くのお客様にマックフライポテトM・Lサイズ250円キャンペーンをお知らせしたいとの想いから制作いたしました。
ご覧になった方に、お楽しみいただけたかどうか、どのようにご覧いただけたか、日々確認させていただいております。
今後のことは現在予定しているものはございませんが、私たちがお伝えしたいメッセージを大切にしつつ、ご覧になった方々の様々なお声も参考にさせていただき、マクドナルド商品の魅力をお伝えできる広告物の制作に努めてまいりたいと存じます」
超大手のマクドナルドだからこそここまでの注目を集めたともいえる今回のCM。クリエイティブへの賛否はあれど、今だけポテトが安く買えることは、多くの人に伝わっただろう。

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