手筒花火の「揚げ手」は一般市民 横顔紹介するトレーディングカードが人気 普段の職業は医師や運転手…5枚入り500円

愛知の東三河地方で450年以上続く、伝統の手筒花火。降り注ぐ火の粉を浴びながら花火の筒を抱える「揚げ手」は、実はプロの花火師ではなく、一般の市民なんです。
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地元・豊橋市ではさらなる知名度UPにとある取り組みが、ことし6月にスタートしていました。手筒花火を手に記念撮影を行った人に渡されたのは。

「これ もらいました、手筒花火カード。キラキラのカードって何ですか?」「超レアです」
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「豊橋手筒花カード」です。手筒花火の「揚げ手」およそ40人を紹介するトレーディングカードで、「表」は手筒花火を抱えた勇壮な姿。「裏」には普段の仕事や趣味を楽しむ姿がプリントされています。
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(三河伝統手筒花火連合会 佐藤年伸会長)「このカードで、私たち一般の市民が手筒花火をあげていて、地元の祭礼で奉納していることを伝えていきたい。これを機会に、ぜひ豊橋に遊びに来てください」
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今年6月の発売日に行われたイベントでカードを手にした人は…(カードを受け取った人)「あげているところは見たことあるが、あげている人の顔は初めて見た。こんな人があげているんだって親しみがわく」「手筒花火屋さんがあげていると思っていた。見方が変わった」カードは1パック5枚入りが500円で、駅のキオスクなどで販売。発売からおよそ1か月半が経ちその反響は?(豊橋商工会議所企画振興課 原洋樹課長)「一度に10パック以上お買い上げいただくお客さまがいたり、東京をはじめ遠方の方が面白そうだなって買ってくれる場面も多いそうで、非常にありがたい」
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豊橋の手筒花火もコロナの影響を大きく受けました。以前の盛り上がりを取り戻そうという狙いもあって作られたこのカードは、8月半ばまでに800パックを販売。売り上げは花火大会の運営費などにあてるということです。カードになった一人、志智昭宏さん(51)。「普段の顔」は。名古屋に本社がある鋳造プラントメーカーの役員送迎が仕事です。
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(志智昭宏さん)「普通のサラリーマン、他に仕事を持った人が花火をあげていると知ってもらう良い機会」8月8日の夜、豊橋市内の作業場に志智さんの姿がありました。
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(志智昭宏さん)「今日は仕事終わりです。定時ですぐ帰ってきました。(手筒花火の)仕上げを今からやります」豊橋市の幸地区で6日後に開かれる夏祭りであげる手筒花火を自分たちで作ります。作り方も代々受け継いできました。
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(メンバー)Q. 手筒花火を始めたのは?「ことしから。初めてです。保育士をしています」「僕は農家です。キャベツとエンドウ、夏場はメロンですね」さらに。
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(芳賀勝さん・62歳)「内科の開業医です。往診に行っている患者さんも偶然見つけて買ったら僕のカードが出てきたと見せてくれた」
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(松山法さん・32歳)「僕も子どものころ楽しませてもらったし、子どもたちを花火で楽しませたい。(カードをきっかけに)興味を持って見にきてもらえたら」夏祭り前日の13日に火薬を入れ、手筒花火は完成しました。
そして、14日の夏祭り当日。会場は小学校の校庭です。
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暗くなりいよいよ、その時が…(志智昭宏さん)「自分の手筒花火をあげ終わるまでは怖い。頑張ります!」
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綺麗な火柱があがりました。そのほかにも、皆で心を込めて準備した仕掛け花火や打ち上げ花火も大成功。(観客)「めちゃくちゃきれいだった」「手筒花火の音と迫力がすごく良かった」「僕もこれから手筒花火をやってみたい」
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(志智昭宏さん)「ちゃんとあがってくれてホッとしている。みんなで盛り上げて、豊橋の手筒花火を伝統としてやっていきたい」
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「表」の顔も「裏」の顔も志智昭宏さん。市民が踏ん張り守り続ける手筒花火なのです。

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