住友ゴム工業はダンロップの新型オールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」(SYNCHRO WEATHER)を2024年10月1日に発売する。新技術「アクティブトレッド」を採用した画期的なタイヤで、プロモーションには大谷翔平選手を起用する。大谷選手とタイヤは「二刀流」が共通点?
どんなタイヤ?
「アクティブトレッド」は水や温度に反応し、路面状態に合わせてゴム自らが性質を変化させる新技術。同技術を採用した「シンクロウェザー」は、水に濡れたり温度が下がったりするとゴム表面が柔らかくなるので、ウェット路面や氷上路面などでのグリップ性能が向上している。
日本では、地域にもよるが、季節に合わせて「サマータイヤ」と「スタッドレスタイヤ」を履き替えることが一般的。ところがシンクロウェザーは、常温だとスタンダードサマータイヤと同等の性能(静粛性、剛性感、耐摩耗性能など)を持ちながら、ウェット、雪上、氷上などのあらゆる路面で高い性能を発揮できるため、地域にもよるが、これ1本で年間を通じてクルマを走らせることが可能となる。
一方の大谷選手は言わずと知れた野球界のスーパースター。ロサンゼルス・ドジャース所属で、投手と打者の「二刀流」が代名詞となっている。先日のオールスター戦で放った3ランホームランは記憶に新しいし、本日(日本時間7月22日)のボストン・レッドソックス戦では場外に消える特大ホームラン(今シーズン30号、飛距離144m)を打ったばかり。今はトミー・ジョン手術のリハビリ中でバッターに専念しているものの、多くの野球ファンがピッチャーとしての復活を心待ちにしている。
そんな大谷選手を、なぜタイヤの広告に起用したのだろうか。
どちらも想像を追い抜いた?
ダンロップは「環境に合わせて履き替える」というタイヤの常識を覆すべく、アクティブトレッドの研究・開発を進めてきた。同技術の実用化に向けては、「今までの延長線上で答えを見つけることはできなかった」と住友ゴム工業の山本悟社長は話す。「想像を、追い抜け。」をキャッチコピーに掲げるダンロップは発想を転換し、「滑る原因」である「水や氷」を「味方につけられないか」(カッコ内は社長の発言)と考え、アクティブトレッドという技術をものにした。
住友ゴム工業執行役員の河瀬二朗さんによると、大谷選手を起用したのは「(ダンロップの)ブランドメッセージの通り、自分自身と世界中の想像を追い抜く活躍」をしているからであるとのこと。もうひとつ、シンクロウェザーが夏タイヤと冬タイヤの「二刀流」であるため、共通点のある大谷選手に広告出演を依頼したのだという。
新ブランドCMは7月23日から全国で一斉に放映を開始。新宿をはじめとする屋外広告での掲出も予定している。新商品CMの放映は2024年秋頃に始まる予定だ。ダンロップの公式HPと公式YouTubeチャンネルでは7月23日から、それぞれのCM本編に加え、CMのメイキング映像を公開するとのこと。