水筒を肩から“斜め掛け”して遊ぶのは危険!それでも暑い時期の水分補給は大切「リュックサック等に入れて」と呼びかけ

水分補給のため、子どもが肩からかける「斜め掛け」をして持ち運ぶことの多い「水筒」。実は「斜め掛け」をして遊んだりしていると、大きな危険が潜んでいるというんです。警鐘を鳴らす医師を取材しました。
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Q 水筒を子どもにどのように持たせている?(2歳の子どもの親)「斜めがけにしてかけて、持って行っている」(4歳の子どもの親)「首や肩にかけて、斜めがけですね」
暑い時期、子どもに持たせるものの一つに「水筒」があると思いますが、水筒の「斜め掛け」には危険が潜むといいます。消費者庁によると、坂道で転倒した9歳の児童が斜めがけしていた水筒で腹部を強く打ち、10日間入院したケースや、通学中に友人と追いかけっこをしていた10歳の児童が転倒し、斜め掛けしていた水筒で腹部を強打。小腸破裂で緊急手術を行った事例があるということです。
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(6歳の子どもの親)「全然考えていなかった。こういうものだと思っていた」(2歳の子どもの親)「あまり気にしたことがなかった」名古屋東部医療センターの子どもを専門とする救急医は、この水筒の斜めがけの危険性について、こう指摘します。
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(名市大医学部附属東部医療センター 今井一徳医師)「肝臓や脾臓(ひぞう)は、通常肋骨の中に大人はおさまっているが、子どもの場合は肋骨から飛び出て存在しているので、直接、かたい物が肝臓や脾臓にあたるということが一番大きな問題です」また、強打しても、すぐには症状が現われないことが多く、数時間から数日経って、腹痛などの症状を訴えるケースがあるといいます。
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(名市大医学部附属東部医療センター 今井一徳医師)「最悪の場合は腹膜炎を起こしたり、肝損傷といって、肝臓が割れてしまっていると、出血をして命に関わることもある」
今井医師は強い腹痛や嘔吐の症状がある場合、速やかに病院で診察を受けてほしいと話します。嘔吐の内容物や肛門から排泄されたものの中に緑色の胆汁や、血液が確認された場合は、“臓器損傷”の可能性が高いということです。
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しかし、暑い時期の体調管理に水分補給は必要です。今井医師は水筒の斜め掛けには危険が潜んでいることをよく理解し、その際の行動には十分気を付けるよう家庭内でも話し合ってほしいと言います。(名市大医学部附属東部医療センター 今井一徳医師)「物理的には、お腹に物があたるからけがをしますので、お腹の周りに物を置かないことが基本になる(お腹を)打たれた場合は症状に気をつけてもらいながら、受診のタイミングを逃さないようにするのが大事」
消費者庁も子どもが水筒を持ち歩く際は、リュックサックなどに入れることや、斜め掛けをする時には走らないようにすることと注意を呼びかけています。
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そして、「水筒」についてはもう一つ注意することが。
水筒の中に入れる水やお茶は問題ありませんが、「スポーツドリンク」を入れるときには注意が必要です。一般的には水筒の中は金属の素材でできていますが、塩分を含むスポーツドリンクを入れた場合、サビの発生原因になる可能性があります。
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種類によっては内部をコーティングしてサビ発生に対応したものもありますが、メーカーに聞くと、どんな水筒であれ手入れに関しての注意点は…(1)使用後洗わずに放置しない(2)金属製や目の粗いたわしで内部を強くこすらない(3)コーティングは長く使ううちに劣化する(4)なるべく食洗機は使用せず手洗いをということ。パーツが劣化する可能性があるからです。
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フッ素コーティングなどを施した、スポーツドリンク対応型の水筒も販売されていますが、基本的には使用後のこまめな手入れは必要です。
この暑い時期、体には適度な塩分補給は必要ですが、水筒には塩分は敵!サビ発生の可能性があるということは知っておきたいものです。
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