冷蔵庫のチルドルームは『通常の冷蔵室より温度が低い』ことをご存じの人は多いでしょう。
食品の酸化を抑えて鮮度を維持してくれる便利な機能ですが、どんな食材をどう入れるのがいいのでしょうか。
チルドの正しい使い方を解説します。
チルドは日本工業規格によって、約0℃と定められており、食品が凍り始める寸前の状態で保存することが可能です。
凍らせたくない水分の少ない食品の保存が適しており、バターやチーズなどの乳製品、みそや納豆、漬物などの発酵食品や、ウインナーやベーコン、ちくわやはんぺんといった加工食品などが挙げられます。
また、チルドよりも温度が低い『パーシャル』が付いていない場合は、肉や魚もチルドに入れると、凍らせることなく保存できるでしょう。
一方でチルドルームの保存に適さない食品を覚えておく必要があります。
水分量が多いもの、例えば豆腐やこんにゃく、卵などは凍ってしまい、風味も落ちるのでNGです。また、ナスやきゅうり、ピーマンといった低温保存ができない野菜は、表面のくぼみや変色を引き起こすので注意してください。
肉や魚は買ってきたパックのまま保存してOK。漬け込んだりゆでたりといった下処理済みの肉や魚は、ジッパー付き保存袋や容器に入れて保存しましょう。
大手家電メーカー『HITACHI(日立)』の公式サイトでは、日立の冷蔵庫の機能『真空チルドルーム』でのラップを使った保存について、以下のように説明しています。
真空チルドルームでは、食品にラップをしても効果は変わりません。におい移りが気になる場合はラップをしてください。
日立 ーより引用
一般的な冷蔵庫はチルドであってもラップが必要です。しかし、真空チルドルームは食品に冷気を直接当てない密閉空間によって、ラップがなくても食品の乾燥を防ぐことが可能なのだとか。
においの強い食品などではラップをすることを推奨されているほか、密閉空間ができることで、食品や空気中に含まれる水分で水滴や霜、氷が付く状態が気になる場合も、食品にラップをしたほうがよいでしょう。
冷蔵庫は、ラップの有無や保存する温度、機能など、どれもメーカーごとに進化を遂げています。なんとなく使っていた冷蔵庫でも、説明書を改めて読んでみると意外な発見があるかもしれません。正しく知って、正しく活用してみてください。
[文・構成/grape編集部]