トヨタ自動車は4月8日、進化した「GRヤリス」を発売する。これに合わせて3月21日には、新型「GRヤリス」をベースとし、TGR World Rally Team(TGR-WRT)所属選手が監修した特別仕様車の抽選申し込みの受け付けを開始。特別仕様の「GRヤリス RZ“High performance・Sbastien Ogier Edition(オジエEdition)”」および「GRヤリス RZ“High performance・Kalle Rovanper Edition(ロバンペラEdition)”」は全国のGR Garage店頭にて各100台限定で販売する。
○モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり
トヨタは2020年の初代「GRヤリス」発売以降も、さまざまなモータースポーツへの参戦を継続。極限の環境で「壊しては直す」を繰り返し、プロドライバーや評価ドライバー、マスタードライバーのモリゾウこと会長の豊田章男氏などからのフィードバックを反映する「ドライバーファーストのクルマづくり」を実施してきた。
今回は、車両を限界まで追い込んでくれたドライバーへの「壊してくれてありがとう」を合言葉に、失敗しながらチャレンジし、パワーユニットはもちろん、ボディや内外装などにも意見を反映し、車両性能を総合的に向上させた。
○進化した「GRヤリス」の主な特徴
今回は、「より多くの方に走る楽しさを提供し、モータースポーツの裾野を広げたい」というモリゾウの想いの下、「幅広いドライバーがスポーツ走行を楽しめ、レースでMTと同等に戦えるAT」を目指し開発した8速ATの「GAZOO Racing Direct Automatic Transmission(GR-DAT)」を追加設定した。
加えて、コックピットを「高い運動性能を実現するための重要な要素」として捉え、プロドライバーとともに「ドライバーファーストなコックピット」を追求。
ドライビングポジションを見直すとともに、スーパー耐久シリーズ参戦車および全日本ラリー参戦車をモチーフに、操作パネル・ディスプレイをドライバー側へ15度傾けて設置したほか、ハーネスで体をシートに固定した状態でも使いやすいスイッチ配置とするなど、視認性と操作性を磨き上げた。
価格は「RZ」が483万円、「RZ “High performance”」が533万円だ。
特別仕様の特徴は?
特別仕様車「オジエEdition」「ロバンペラEdition」は、「ラリーの現場でクルマを鍛え、成長させてくれるドライバー、その機会を与えてくださるすべてのチーム、主催者を含む関係者の皆様、そして、ファンの皆様へ敬意と感謝を伝えたい」というモリゾウの想いの下で開発。2024年FIA世界ラリー選手権第1戦ラリー・モンテカルロにおいて世界初披露した。
「オジエEdition」には新規色の「マットステルスグレー」、「ロバンペラEdition」には「三色塗装」をそれぞれ採用。「三色塗装」はロバンペラ選手の友人のデザイナーがデザインした。カッティングシートなどは使用せず、塗装のみで三色の塗り分けにチャレンジしたという。
また、各ドライバーの好みに合わせた走りを実現すべく、同モデル専用の四駆制御モードを開発。標準車両の「GRAVEL」「TRACK」と置き換える形で、それぞれ2モードずつ専用制御を設定した。
価格は「オジエEdition」「ロバンペラEdition」の両モデルとも845万円。
○抽選の概要
特別仕様の抽選の概要は以下の通り。
・3月21日~3月31日 店頭申し込み(GR Garage限定)
・4月18日 当選連絡
・4月18日以降 商談時期
なお、2024年3月29日~31日にかけて、東京ミッドタウン キャノピー・スクエアにおいて進化型「GRヤリス」および「オジエEdition」「ロバンペラEdition」「GR YARIS Rally1 HYBRID」の展示を予定している。