MUJI×URまるごとリノベ 商店街、開放的空間に 千葉・花見川団地 イベント積極開催へ

高齢化・老朽化が進む団地の活性化につなげようと「無印良品」の住宅部門「MUJI HOUSE」とUR都市機構が、千葉市花見川区の花見川団地で連携して行っていた商店街のリノベーションが完了し、14日、お披露目された。古いアーケードを撤去し、ベンチや街路樹を置くなど商店街を刷新。開放的な空間に生まれ変わった。今後はイベントの積極開催など、ソフト面でのにぎわいづくりに注力する。
同団地は1968年に入居が始まり、戸数は約5700戸で県内最大規模。一方、開設から50年以上経過したことで入居者の高齢化が進み、にぎわいの回復が課題になっていた。
同団地では、2020年からURとMUJIが連携し、無印のモダンなセンスを生かし約40戸(今月末時点)の住居部分を改修。さらに、21年度からは「団地まるごとリノベーション」と題したプロジェクトを始め、住居部分だけでなく商店街など共有部のリノベーションや、団地外からも訪れたくなる商店街を目指して、マルシェなどのイベントを定期的に行ってきた。
今回のリノベーションでは自然光を遮っていたアーケードを撤去し、外壁も塗り直し。街路樹を植えたほか、ベンチやテーブルも設置して自由に食事や休憩ができるように。共有トイレや案内看板も改修した。
同団地に住む60代女性は「ここに来ればベンチで誰かと交流できそう。明るくて外出が楽しみだ」と笑顔。商店街振興組合の大沢幸治代表理事(47)も「雰囲気も変わり、若い人にも注目してもらえるのではないかという期待感がある」と話した。
今後、ソフト面でのにぎわいづくりに力を入れていくため、市、UR、MUJIと、無印良品を展開する「良品計画」の4者は新年度、「(仮称)花見川団地を拠点とした地域生活圏の活性化協議会」を設立する予定。連携してイベントを積極開催する。URの倉上卓也・東日本賃貸住宅本部長は「今ある団地を生かしながら、団地だけでなく地域全体の活性化も実現していきたい」と見据えた。

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