【千葉魂】 勤勉なメルセデス 日本に感謝しV誓う 千葉ロッテ

「ずっと練習ばっかりやっていた。だから思い出せないなあ」。3月6日の横浜戦(横浜)でオープン戦初登板を終えたC・Cメルセデス投手はロッカーに戻ってきた際に母国ドミニカでのオフの思い出を聞かれると、ちょっと笑いながら振り返った。
「朝から夜まで毎日のように練習をしていた。朝はウエートでその後に技術練習。もちろん、ブルペンでも投球練習をして戻ってきたよ。コーチをしてもらっている人たちといろいろなトレーニングをした」と話す。
ドミニカではまだ日が昇らない朝は5時に自宅を出発。5時半からウエートを行っていた。8時からは技術練習。その後、ピッチングをすることもあった。それを1週間、ほぼ毎日続けて新しいシーズンに備えてきた。3年前から自分に課しているオフのスケジュールだ。ドミニカのラ・ロマーナ出身。海沿いのリゾート地で多くの別荘が並ぶ場所だが、バカンスとは縁のない日々をあえて過ごしてきた。
「もちろん家族ともいい時間を過ごせた。ただ、何らかの形で体は動かしてきた。今年も変わらず全力を尽くしてチームの勝利に貢献したい。その想いが自分を突き動かす」と言う。
□ ■ □
振り返ると練習をする大事さを教えてくれたのは日本野球だった。アメリカでの夢が叶わず失意の中、帰国した2016年にカープ球団のドミニカアカデミーでプレーをすることがあった。
「月曜日から金曜日まで毎日、ブルペンに入ったんだ。それは初めての経験だった」と当時を懐かしむ。毎日、ブルペンで100球近く投げ込んだ。今まで経験したことがないことだったが、そこで力を抜いて投げるピッチングフォームを確立し、現在のような制球を身につけることになった。そしてその投球術が目に留まり、ジャイアンツのトライアウトに合格。17年に育成選手として日本に渡り、23年からはマリーンズとの縁に結ばれた。
□ ■ □
「今年はマリーンズが優勝をする。そのチームに自分は貢献したい。だから自分にできることは何でもする。そのためにはトレーニングという準備は欠かせない。それをこれまでの人生が教えてくれた」とメルセデス。自身のグラブには「GOD IS GOOD」と刺しゅうが入れられている。いつも神に感謝をすることを忘れない。3月8日で30歳になった。今年も神が導いてくれた日本というひのき舞台でいつも全力プレーをすることを誓う。
(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする