ゼロゼロ融資利用も返済負担重く…老舗の左官業者“青木建塗工業”が破産開始 負債額約1億円【新潟市】

新潟市東区の青木建塗工業が新潟地裁より破産手続き開始決定を受けたことが分かりました。

民間の信用調査会社・帝国データバンク新潟支店によりますと、青木建塗工業は1919年に創業、1968年4月に法人改組された左官工事業者です。

老舗の左官工事業者で、県内の業界で売上規模は中堅上位に位置していました。

大手建設業者などの下請で、学校やビル、マンション、病院、商業施設など各種建築物の新築、増築、改修に伴う壁面や塀、タイル床などの左官工事を手掛け、1996年4月期には年売上高約5億6700万円を計上していました。

しかし、近年は、新潟県内で大口の建築案件が官民とも減少していたうえ、人手不足も加わり、2023年4月期の年売上高は約9500万円に低迷。

下請け中心で収益性に欠ける展開が続いていたほか、外注費も負担となり、3期連続の赤字計上で大幅な債務超過の状態が続いていました。

この間、新型コロナ感染症で多くの工事計画が延期された時期にはゼロゼロ融資などを利用。

年商レベルに達していた借入金の返済負担が重く、厳しい資金繰りが続いたうえ、後継者不足で先行きの見通しが立たず、事業継続を断念しました。

負債は2023年4月期末時点で約1億円に上っていました。

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