去年、名古屋市内のマンションでクローゼットに男性の遺体を遺棄したとして30歳の女とホストの男が逮捕・起訴された事件で、警察は27日、女を強盗殺人の疑いで再逮捕しました。
死体遺棄の罪で逮捕・起訴されている30歳の女と女の担当ホストだった23歳の男。貴金属買取店経営の阿部光一さん(当時42)が死亡したあと、男はホストクラブのナンバーワンになりました。
去年11月21日、阿部さんの遺体は中区新栄の自宅マンションで、クローゼットの中から見つかりました。遺体は毛布で包まれ、手首を縛られた裸の状態で見つかり、その部屋は外側からテープで目張りされていました。
マンションのクローゼットから男性の遺体が見つかった事件 遺体…の画像はこちら >>
事件では、これまでに阿部さんの店の元従業員・内田明日香容疑者(30)と、内田容疑者の知人で元ホストの小山直己被告(23)が阿部さんの遺体を遺棄したとして逮捕・起訴され、2月から裁判が始まっていました。裁判では阿部さんが死亡した経緯が明らかにされていませんでしたが、27日、動きが…
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去年9月29日に内田容疑者が阿部さんの首を両手で絞めて殺害し、その後、阿部さんの自宅や店から現金約80万円と貴金属などを奪った疑いが強まり、警察は27日、強盗殺人の疑いで内田容疑者を再逮捕しました。先日の裁判では遺棄の罪を認めていた内田容疑者ですが、強盗殺人については警察の調べに対し「認められません」と容疑を否認しています。
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内田容疑者は小山被告が働いていたホストクラブに飲食代として数千万円を支払っていたとみられていますが、その資金調達の方法が明らかになってきました。阿部さんが殺害された直後、内田容疑者は中区栄にある阿部さんの貴金属買取店からブランド品を何度も持ち出しているところを、同じ建物で働く人に目撃されていました。その際、内田容疑者は周辺に、こう説明したといいます。「店長はうつ病になって田舎に帰った」「店の後始末を頼まれている」
警察のこれまでの捜査で、内田容疑者が阿部さんの店や自宅から奪った貴金属などは約1300点、金額にして7400万円ほど。その大半を換金し、小山被告につぎ込んでいたとみられています。
その小山被告は、阿部さんが殺害された直後の10月と11月は店のナンバーワンホストになっていました。また、阿部さんが殺害された9月29日は店のナンバーワンが決まる“締め日”で、警察は小山被告に好意を抱いた内田容疑者が多額の飲食代をつぎ込む目的での犯行だったとみて詳しく調べています。一方で、警察は小山被告について内田容疑者に依頼され阿部さんの遺体を隠すのを手伝ったものの殺害には関与していなかったとみています。