コロナ禍経てバレンタインはどう変わった?テレワーク引き金に消えゆく「文化」 恋のワクワク感も薄れた

14日はバレンタインデー。女性から男性への思いを伝えるビッグイベントだったが、コロナ禍を経て様相が変化している。
日本生命が行った男女1万9000人を対象にしたアンケートによると、「プレゼントを渡す予定」とした人は全体の37・6%で、昨年から3・1ポイント上昇。プレゼント平均金額は3238円で、昨年の3324円に比べて横ばいとなっている。相手は「配偶者・パートナー」がトップで66・2%。「職場の人に渡す」と答えた人は2020年の調査開始以来最低となる14・1%となった。ニッセイ基礎研究所の久我尚子上席研究員は「テレワークが浸透するなか、義理チョコ文化が衰退している」と、職場に行かない働き方が影響を与えていると指摘した。
東京・新宿高島屋では、11階フロアに特設会場を設けており、100ブランドのチョコが売られている。同店広報は「数字は明かせませんが、バレンタインデー関連は年々売り上げが右肩上がり。物価高の影響も受けてません」と明かした。「昔は義理チョコ・友チョコとかありましたけど、今はその区分すらなく、恋人にも友人にも自分にも分け隔てなく購入されている印象。ジャンルにとらわれない多様性の時代になっている気がします」。最近の傾向として「男性のお客さまが増えました」とし、「男女関係ない『年1回のチョコイベント』と認識され始めている」と分析した。
かつては本命・義理チョコとくっきり色分けされていたバレンタイン。恋のワクワク感は薄れ、あらゆるチョコが食べられるお祭りとして生まれ変わりつつあるようだ。(樋口 智城)

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