女性から現金などを奪い、性的暴行を加えたとして、強盗と強制性交などの罪に問われた陸上自衛隊習志野駐屯地(船橋市)第1空挺(くうてい)団の3等陸曹、古屋聡一朗被告(29)=神奈川県茅ケ崎市=の裁判員裁判初公判が6日、千葉地裁(福島直之裁判官)であった。被告は強制性交罪について「お金を払って合意のもとで性的サービスを受けた」と起訴内容を否認し、強盗罪は認めた。
検察側は冒頭陳述で、被告が出会い系サイトで、性的サービスを提供する女性の関係者と連絡を取り合っていたと説明。約束を取り付けた外国籍の30代女性とサービスの対価を巡りトラブルがあったことを明らかにした。
弁護側は「被害女性とは示談が成立している」と主張。「強盗の成立は争わないが、強制性交については合意の上での性交だった」と検察側の主張と争う姿勢を見せた。
起訴状などによると、2022年9月、千葉市稲毛区のマンションで、30代女性の首を絞めたり、刃物を突き付けて脅迫したりして、性的暴行を加え現金計約7万円を奪ったとされる。
被告は同年11月に四街道市で、40代女性に全治3カ月のけがを負わせたとして、傷害罪でも起訴されている。