「何もしてあげられなくて…悔しくて」東日本大震災の被災地で出会った少年の言葉が生んだ “インスタントハウス” 能登半島地震

能登半島地震では多くの人が避難所での生活を強いられています。避難所での生活を少しでも快適にと名古屋工業大学が開発した「インスタントハウス」が、被災地で活用されています。
1月10日の夜、名古屋で車に荷物を積み込む男性。
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(名古屋工業大学・北川啓介教授)「輪島市にまず向かって、その途中で避難所などの様子を見ながら寄って、必要と現地の人が言ったところに届けに行く」
被災地に届けるのは「インスタントハウス」だと言います。
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名古屋工業大学の北川啓介教授は、建築設計や防災工学が専門。
深夜に名古屋を出発。約8時間をかけて石川県輪島市に到着しました。避難所のひとつ「輪島中学校」。まず取り出したのは、白いシート。
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空気を入れると徐々に膨らみ、ものの数分でテントのような形に。これこそが北川教授が開発した「インスタントハウス」です。
開発のきっかけは、2011年の東日本大震災。石巻市の避難所で出会った子どもたちに言われたことが、北川教授の胸に刺さりました。
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(名工大・北川教授)「小学3年生と4年生の男の子が私の横にずっとついてきていた。グラウンドを指さして『なんで仮設住宅が建つまで3~6か月もかかるの。大学の先生なら来週建ててよ』と言われた。何もしてあげられなくて。それが悔しくて名古屋に帰る便からインスタントハウスの研究を始めた」
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去年は、トルコ・シリア地震やモロッコ地震の被災者にもインスタントハウスを提供した北川教授。膨らんだ後はペグで地面に固定し、内側から断熱材を吹き付け、約3時間で完成します。
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(名工大・北川教授)「皆さんすごく寒さを我慢している。今晩だけなら、あすまでならというのが10日間も続くと我慢も限界になってくる」中を見せてもらうと直径5メートルほどの広々とした空間。断熱材のおかげで、冬は暖かく、夏は涼しい環境が保たれると言います。(被災者)「暖かい。これはいいなあ」「かなり雪が積もることもあるが…」(名工大・北川教授)「2mくらい積もっても大丈夫」
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インスタントハウスは、この屋外用だけでなく屋内用の「段ボール製」もあります。北川教授は地震発生直後にも輪島市に入り、この避難所に「段ボール製10棟」を届けました。組み立ては、避難所の子どもたちととも。
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そして今回、屋外用「インスタントハウス」3棟が届けられたのです。(輪島中学の教諭)「2時間くらいでこんなに広いものができてびっくりした。窓もあったので家みたいだなと」屋外用「インスタントハウス」は、一度設置すれば約5年は使えると言います。
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名工大では設置支援の基金を立ち上げています。1月15日の段階で屋内用1000棟、屋外用100棟の設置が予定されているということです。
費用は、屋内用が約1万円、屋外用が約15万円。広く支援を呼びかけています。(名工大・北川教授)「遮音性が高いので、時には歌を歌ったり楽器を演奏したり、プロジェクターで(動画を)映したりプラスアルファの楽しみ。ここでほっとできる空間として使ってもらえるとうれしい」
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