葛飾北斎生誕の地、墨田区に初の北斎ブロンズ像!“両国のランドマークタワー”に設置 「新たな名所、撮影スポットに」

世界的有名な江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎のブロンズ像が16日、生誕の地である東京・墨田区に設置された。区の文化芸術振興を支援する東京東信用金庫の両国本部外壁ベンチに設けられ、除幕式で山本亨区長は「両国に名所が1つ加わる。新たな撮影スポットになる。北斎のまち『すみだ』をさらに発信していきたい」と挨拶した。
墨田区の葛飾北斎の銅像ができるのは初めて。設置された東京東信用金庫の両国本部では2015年に「ひがしん北斎ギャラリー」を設け、北斎の作品などを展示してきたが、20年からリニューアル工事を開始。墨田区出身のデザイナー・高橋正実氏による監修のもと、約3年かけて外壁に北斎の絵の題材となった巨大な富士山をアルミエキスパンドメタルの素材で描き、重さ300キロの北斎のブロンズ像を鎮座させた。
「大江戸文化の中心地だった両国に巨大な富士山が登場。大江戸の地のランドマークになれば。時空を超えて葛飾北斎も故郷に姿を再び現しました」と高橋氏。東京東信用金庫の中田清史理事長も「まちと溶け合うように(北斎が)座っています。(近くの)すみだ北斎美術館を訪れる国内外の方々の期待でもある『葛飾北斎に会いたい』という気持ちに応えるものとなり、訪れた人が隣に座って世界に発信していただければ」とスピーチした。
今回設置された北斎のブロンズ像から徒歩5分のところには「すみだ北斎美術館」があり、昨年6月に開館約6年半で総入館者数100万人を突破。昨今の北斎ブームに加え、外国人訪日客の影響で来館者が増えている。今年7月3日に発行される新札が発行され、表が北里柴三郎の新千円札の裏には北斎が描いた木版画「冨嶽(ふがく)三十六景 神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」が初採用されているだけに、北斎人気はさらに火が付きそう。
山本区長も「すみだが北斎のルーツ、生涯のほどんど過ごしたということを、観光客、インバウンドの皆さんにご理解いただけたらと思う。そういう意味で期待感抜群のブロンズ像になる」と話し、今後の新たな区の観光スポットとして期待感を示した。

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