住居侵入男はカフェで見かけた好みの女性店員宅の合鍵を作り、大晦日に部屋に忍び込み、NHKの紅白歌合戦を見ながらのんびりくつろいでいた。
カフェで働く10代のアルバイトの女性宅に侵入し、引き出しなどを物色したとして東京都足立区の会社員、宮原亮太容疑者(34)が19日までに住居侵入と窃盗未遂の疑いで警視庁戸塚署に逮捕された。
昨年10月ごろ、宮原容疑者は新宿区高田馬場にあるカフェを訪れ、店内を見回し、好みの女性を見つける。その後も店に通い続け、女性が事務室に入室する際、暗証番号を入力している様子を客席や近くの喫煙室から盗み見た。
店員が不在にした隙にドアを開け、事務室に侵入。女性のかばんから免許証と鍵を取り出し、住所と鍵の番号を記憶すると、メーカー名と鍵の番号をもとに、ネットで合鍵を作製した。
■鍵番号記憶し、ネットで注文
昨年12月31日午後6時25分ごろ、宮原容疑者は合鍵を使って新宿区にあるマンションの女性宅に侵入した。部屋に入り、タンスの引き出しや洗面所を物色。そのまま部屋に居座り、テレビのリモコンのスイッチを入れ、2時間半、紅白歌合戦を見ていた。
「女性が帰ってくると思わず、ゆっくり紅白を見ていられたのは、その数日前に侵入した際、部屋に置いてあったスーツケースがなかったから。年末年始は実家に帰省していると思ったそうです。この女性宅には10回侵入していた。宮原容疑者のカバンから、マジックで女性の名前と店舗名が書かれたタグ付きの合鍵が5本見つかった。それ以外にも複数の女性宅の合鍵を15本以上作っていた。都内の別のカフェで同じように女性店員を狙い、繰り返し部屋へ侵入していた」(捜査事情通)
調べに対し、「下着を見ました。盗み目的ではなく、どんな下着を身に着けているのか知りたかった。女性と同じ空気を吸いたかった」と話し、複数回侵入した理由については「部屋がきれいで日当たりが良かったから」と供述しているという。
怖い目に遭わないためにも、普段は鍵番号が刻印されていないスペアキーを持ち歩いた方がいいかもしれない。