住んでよしの新潟県を作るために、県は鉄道などが通っていない交通の空白地解消に向け、新年度予算案でライドシェアの導入を促進する考えです。ただ、その導入には課題もあるようです。
県が新年度予算案で1000万円計上したライドシェアの導入支援事業。県内では、鉄道駅などがない交通の空白地を中心に住民の足を確保しようと導入が進めれています。
鉄道駅がなく高齢化の進む新潟市南区でも去年10月に導入。
五泉市のバス会社などが主体となり、運営していますが…
【泉観光バス 佐藤誠業務課長】
「1日1台あたり、4本から5本は最低走ればと想定はしていたが、思ったよりは厳しい状況」
導入した地域が直面するのは、利用率の低さです。泉観光バスによりますと、ライドシェアの稼働は1カ月あたり3回ほどしかなく、売り上げも数千円にとどまっているということです。
今月の稼働も2月11日時点で1回のみ。一体なぜ利用が進まないのでしょうか?
【泉観光バス 佐藤誠業務課長】
「地域的に高齢者が多い地域なので、スマートフォンでのアプリとなるとちょっと抵抗を感じている」
その要因の1つとしてあげられるのが、専用のアプリを使用する必要があるということです。実際に白根地区の住民に聞いてみると…
【住民】
「電話でぱっと呼ぶのとは違う。アプリはちょっと苦手」
【住民】
「アプリが使えない、だからタクシーを使う」
またこの地域では、国に申請している午後5時から約5時間という短時間しか運行できず、利用が増えない要因の1つとなっています。
【泉観光バス 佐藤誠業務課長】
「運行時間帯の幅を広げるのも1つの検討材料・課題」
高齢者の新たな移動手段などで期待されるライドシェアですが、導入後の利用促進も
大きな課題となっています。