斎藤元彦兵庫県知事、再選後初の百条委尋問も「真実相当性がない」のオウム返しで進展なくラスト…

斎藤元彦兵庫県知事がの疑惑告発文書問題の県議会調査特別委員会(百条委員会)が25日、兵庫県庁で開かれ、斎藤氏が最終尋問で証言した。
尋問への出頭は3回目。9月の県議会で全会一致の不信任決議を受けて失職し、11月の出直し選で再選されてからは初となった。
斎藤氏は今年3月、民間人から文書を作成した元県民局長の男性が知事のパワハラなどを訴える告発文書を入手。男性は後に公益通報したが、その審議を待たずに懲戒処分し、男性は7月に死亡した。
斎藤氏は過去の尋問と変わらず、文書について「実名も書かれ、誹謗(ひぼう)中傷が高く、真実相当性がない。適切に対応した」と休憩を挟んで2時間半、オウム返しのように繰り返し、問題解決に進展のないまままま終了した。
この日、午前に公益通報の専門家として参考人招致された結城大輔弁護士が「公益通報に真実相当性は必要がない」と批判。ネットでも配信されたが、斎藤氏は「ライブで見ていない」とし、法的には問題なしと譲らなかった。
また、男性の処分に向けて総務部長に「風向きを変えたい」と“指示”したとの委員からの指摘には「私の記憶にはありません。懲戒処分の手続きは自然の流れ」と否定した。
職員を厳しく叱責(しっせき)するなどのパワハラについては「業務上、必要な範囲で厳しく指導したというスタンス」と説明。委員から「すぐに激高してキレる体質がすべての原因では?」と突っ込まれると「県職員への感謝の気持ちをしっかりもっていきたい。(批判は)真摯(しんし)に受け止めて、職員のみなさんといい仕事ができる、風通しのいい環境づくりを」と反省も口にして、今後は「第三者委員会を準備して、そこで対応していただきたい」と話した。
終了後の囲み取材では「きょうで3回目。各課題、テーマにしっかり自分の考えを述べさせていただいた」と“やり切った感”をアピール。「ハラスメント認定も含め、公益通報者保護法違反も、司法の判断が大事」と努めて冷静に語った。
一方、百条委の次回は来年1月27日に開催が決定。調査結果を来年2月に報告する予定だ。奥谷謙一委員長は「斎藤氏の尋問はきょうで最後の予定ですが、今後のとりまとめ、聞き取り調査次第で『やった方がいい』となれば、柔軟に対応したい」と尋問を再開する可能性も示した。

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