愛知県豊川市の名産「大葉」。しかし料理の主役になることは少なく、アピールに懸命に取り組む男性がいます。何と大葉を365日食べ続け、その様子を伝える動画は、いま、多くの人に注目されています。
「365日大葉を食べる人」コロッケや寿司ケーキ…大葉レシピ満…の画像はこちら >>
(インスタグラムより)「ヤッホー!僕は365日大葉を食べる人。きょうは外が寒い!ということで、熱々の味噌汁にたっぷり大葉を入れました」
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インスタグラムで40万回以上再生された、熱々の味噌汁にたっぷり大葉を入れて男性が食べる動画。「365日大葉を食べる人」というアカウントでは、大葉を使ったコロッケや、大葉冷やし茶漬けなど大葉レシピばかりが並びます。中には、おはぎに大葉という異色の組み合わせも。
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この動画を投稿しているのが、佐藤光さん33歳。撮影風景を見せてもらうと。(「365日大葉を食べる人」佐藤光さん)「(レシピは)自分で考えたり、他のインスタグラマーさんを参考にしたり、最近はChatGPT使いながらやったりも」
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撮影に使うのはスマートフォン1台。見やすいように動画は1分以内に収めるようにしています。(佐藤さん)「おいしそうだなと思って、まねしてもらいたいという目的でやっているので、わかりやすく簡単に見せることを意識している」365日大葉を食べる様子を発信し始めたのは、去年の11月8日=「いい大葉(1108)の日」です。
(佐藤さん)「始めたきっかけにはコロナがあった。(大葉は)お刺身のつまのイメージがどうしても強いと思うが、コロナ禍で飲食店の営業が止まったり、時短営業になって需要がすごく小さくなってしまったので、家庭で使ってもらえるようにならないと、大葉という作物の将来がないと思って」
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そんな佐藤さんの本業は。(佐藤さん)「JAの職員で、営農指導員をしています」豊川市にあるJAひまわりで、主に大葉の担当をしている佐藤さん。栽培から販売まで、農家の困り事の相談にのっています。
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(佐藤さん)「大葉の消費の仕方をもっと考えていかないとダメ。だけどどうやって発信していいかわからないということがあったので、『だったら僕が毎日食べ続けます』と」(大葉農家 荒井英之さん)「最初はそんなことできるかなと思ったが、(消費者の)反応などを生産者が聞けることってあまりなくて、見てくれている人が『大葉が好き』だとか『買いました』という反応を聞けて、僕たちも本当に励みになっている」
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大葉の生産量で日本一を誇る愛知県。その中でも豊橋市に次いで県内2位の産地が豊川市。ところがコロナ禍に加え、去年6月の大雨では豊川市を中心にハウスが冠水するなどして、県内で約9億3000万円もの被害が出ました。
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さらに、最近は資材の高騰なども深刻です。(大葉農家 荒井さん)「出荷するためのパックだとか輪ゴムとか段ボールとか、いろいろな資材が上がってきて、コストがかかる。冬になると暖房で光熱費もかかる」(「365日大葉を食べる人」佐藤光さん)「売るものがないのにPRしてもしょうがないし、消費の仕方が分からなければ売れないので、ここ(JAと農家)は本当に一蓮托生でやっている」
11月10日、イオンモール豊川で開かれた大葉のイベントで、トークショーに登壇した佐藤さん。大葉をもっと身近に…。その思いで続けた発信で、インスタグラムとTikTokのフォロワーは1万人を超えました。(来場したフォロワー)「(動画を)いつも見てる」
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動画のコメント欄では女性を中心に様々なメッセージが。(メッセージ)「めめめめっちゃうまそー!つくります!」「大葉好きですが、限られた使い方ばかりだったので、レシピ参考になります!」
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そして。(インスタグラムより)「365日達成!皆さんの応援のおかげで最後まで大葉を食べ続けることができました」
11月7日に投稿された動画。ついに大葉生活365日の達成です。記念すべき365日目の簡単レシピは「大葉の寿司ケーキ」。大葉の白だし漬けや、シラスと大葉の混ぜご飯を3層にしたケーキ。ファンの皆さんからも多くのお祝いメッセージが届きました。(メッセージ)「達成おめでとうございます!私のクリスマスケーキはこれにします!」
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(佐藤さん)「こうした発信を続けて、1パックでも1枚でも多く大葉が売れるようになればと思っている。当たり前のように冷蔵庫にある野菜に大葉がなってくれたら」
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