「感動した」子どもたちの計算技術に驚き シリコンバレーの起業家ら 沖縄・浦添市の珠算学校で交流

【浦添】ITなどの最先端技術や大手企業の集積で知られる米カリフォルニア州のシリコンバレーで活躍する投資家や起業家ら約10人が9月30日、浦添市の宮城珠算学校を訪れ、子どもたちと交流した。全国屈指の強豪校で学ぶ子どもたちの計算技術や高い集中力に驚き、「感動した」「続けて世界で活躍する人になって」などの声が上がった。
沖縄科学技術大学院大学(OIST)の理事会で副議長を務めるジェームス・比嘉さん(66)が長年企画している日本との交流プログラムの一環。今回は人工知能(AI)など高度な技術が発達する中、伝統的な計算技術の価値も理解しようと企画した。
宮城珠算学校の創立者で館長の宮城清次郎さん(88)が1600年代の古いそろばんなどがある校内の展示館を案内し、結び目を作ったわらで数を数える沖縄の「わら算」も紹介した。
教室では、小学1年から20代まで約30人が技術を披露。フラッシュ暗算や読み上げ算では子どもたちの計算のスピードと正確さに、企業家らは目を丸くして驚き、感嘆の声を上げた。
質疑応答で、子どもたちは「仕事をする上で大事にしていることは?」などと質問。企業家らは「世界にはいろいろ大きな問題がある。どう貢献できるかを考え、友達と一緒にやることが大事」などと答えた。AIなどを手がけるVercel創業者兼CEOのギレルモ・ラウチさん(33)は「そろばんをぜひ続けてほしい。続ける努力は人生の中でも大事なこと。皆さんはきっと世界で活躍する人になる」と期待。比嘉さんは「みんなの努力、強い気持ちをこれからも大事にして、世界に挑戦していってほしい」と話した。(浦添西原担当・新垣玲央)

(写図説明)フラッシュ暗算で次々と正確な答えを出す子どもたちに驚くシリコンバレーの企業家・投資家ら=9月30日、浦添市・宮城珠算学校

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