自治体とJRの議論は平行線…“米坂線”の早期復旧願うイベントに知事参加 JRによる復旧・運営“以外”の方策は…「知恵出していく」【新潟】

おととしの豪雨で一部区間の運休が続く米坂線。沿線自治体とJR側の交渉が平行線をたどる中、8月、早期の復旧を願うイベントが山形県で開かれました。イベントには花角知事も参加。そこで語ったのは、復旧を進めるための「知恵」の必要性でした。列車が走っていないことを表すかのように線路を覆ってしまっている草。これはおととし、県北部を襲った記録的豪雨により被災し、今も一部区間で運休が続く米坂線の線路です。2年以上もの間止まったままとなっている米坂線を何とか復活させようと8月31日、山形県小国町で行われたのは早期復旧を願うイベント。【山形県 吉村美栄子 知事】「きょうが本当のスタートだと思っている」【新潟県 花角英世 知事】「県、そして市町村・国を巻き込んで、一日も早い復旧を皆さんと一緒に力を合わせて実現していこう!」沿線自治体の特産品などを集め復旧への機運を盛り上げますが、その道筋は描けていないのが現状です。【花角知事】「機運の盛り上げだとか、地域住民の思いというものをしっかりとつかむ必要があるが、あとは知恵を出していかなければダメ。そこはこれから」課題は大きく2つ。復旧にかかる約86億円の費用をどう捻出するのか、そして復旧後の運営です。【JR東日本 新潟支社 三島大輔 企画総務部長】「被災前と同じように、当社が運営することを前提とした復旧は民間企業としては持続可能性の観点から難しいと考えている」沿線自治体との協議の中で利用が低迷している中で、復旧後の米坂線をJR単体で運営することは難しいとの見解を示したJR東日本。運営はJRが行い施設は沿線自治体が保有する案など4つのパターンを沿線自治体に提示していますが…【花角知事】「基本的にはJRによる鉄道の災害復旧と運営を求めていきたい」
県などはJRによる復旧と運営を求め、その議論は並行線をたどっていました。【JR東日本 新潟支社 白山弘子 支社長】「費用感だとか、どのような課題があるか深めていかないと、おそらく方向性は出てこないだろうと思っている」こうした中、山形県でのイベントに出席した花角知事は…【花角知事】「一義的にはJRさんに当然復旧していただきたいと思うし、その先の運営もお願いしたいところだが…まぁ、それはこれからの議論」平行線をたどっていた協議を進めるためにも、JRによる復旧・運営以外の方策を探っていく考えをにじませました。【花角知事】「復旧するためにはお金がいるわけで、どういう形でお金を確保していけるのか。さらに、その復旧のあとの運営というところもJRさんからすでに提案が出ているので、そうしたことも合わせて知恵を出していく」

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