2024年8月18日、福岡県福岡市の国道で軽乗用車と路線バスが正面衝突する事故が発生。軽乗用車に乗っていた5歳と7歳の女の子が亡くなりました。
FNNプライムオンラインによると、救助にあたった近所の人は「後ろの2人とも、ちゃんとシートベルトをしていた」「指示を仰ぎながら心臓マッサージしていたが意識が戻らなかった」と話しているといいます。
幼い子供が亡くなるという痛ましいニュースに、SNS上では多くの悲しみのコメントが投稿されるほか、Xでは『チャイルドシート』が一時トレンドに上がりました。
『チャイルドシートの付け方』や『チャイルドシートの使用義務の基準』について、改めて確認や注意を呼びかける声も続々と寄せられています。
チャイルドシートとは、体格が小さく、シートベルトを適切に使用できない子供を自動車に乗車させる際、安全を確保するために身体を座席に固定するための装置です。乳児用、幼児用、及び学童用の3種類が市販されています。
法律では、6歳未満の幼児に使用が義務付けられているチャイルドシートですが、一般社団法人日本自動車連盟(以下、JAF)は、身長が140cmに達するまでは使用を推奨していました。
大人の体格に達していない子供がシートベルトをそのまま利用すると、鎖骨の中央付近ではなく首に、腰骨ではなく柔らかい腹部にかかってしまいます。
この状態では事故の衝撃で首や腹部の損傷をする可能性が高く、命を守るシートベルトで受傷する危険性があります。
シートベルトが適切に使える1つの基準は身長140cm、一般的には小学校4年生の平均身長が必要と言われています。
そのため140cmに満たない子供にはチャイルドシートが必要となり、6歳前後であればジュニアシートを使用することで、シートベルトが適切に使えるようになります。
日本自動車連盟 ーより引用
子供がチャイルドシートを卒業し、シートベルトを適切に使うには、大人の体格が必要になるとのこと。
シートベルトが正しい位置になく、首に当たっていたり、お腹に当たったりしている状態で事故に遭ってしまうと、頸動脈や内臓を損傷する危険もあるといいます。
JAFと警察庁合同の『チャイルドシート使用状況全国調査』によると、チャイルドシートの使用率が5歳から急激に低下するそがです。
子供がある程度成長すると、身体のつくりもしっかりしてくるため、親は安心してしまうかもしれません。また、子供がチャイルドシートの着用を嫌がってぐずってしまうこともあるのでしょう。
事故のニュースを受けて、「チャイルドシートの大切さを実感した」「正しく付けられているか、確認しよう」などの声が上がっていました。
近年は、ポーランドのメーカーが開発し、メテオAPAC株式会社が取り扱っている、『スマートキッズベルト』など、現行の安全基準にも適合した、携帯型の子供用シートベルトも販売されています。
子供が大きくなると、学童用のチャイルドシートが窮屈に感じて嫌がることもありがちです。取り付けが簡単で便利な商品もあるので、我が子の成長に合わせて、ベストな安全対策を考えていけるといいですね。
[文・構成/grape編集部]