いまの健康保険証の新たな発行の停止が12月2日からと目前に迫る中、「マイナ保険証」の利用は進んでいません。制度の大転換を前にした、医療現場の不安とは。
「マイナ保険証」一本化に不安の声 名古屋のクリニック「利用は…の画像はこちら >>
ことし9月、名古屋市内のクリニックで取材すると。(病院スタッフ)「(カードリーダー起動)裏のスイッチです。押しました」
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(大石邦彦アンカーマン)「(画面が)出ました。ようやく使えるようになりました。時間は18分19秒」(病院スタッフ)「いつも通りですね」(大石アンカーマン)「これだけ立ち上がりに時間がかかってしまうわけですか…」システムの立ち上げに一定の時間がかかりますが、フリーズで再起動が必要になることも多く、診療開始に間に合わない場合もあるといいます。
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(かわなかクリニック 佐野由衣院長)「今の時点ではかなりこのトラブルが続いた中で、新規の患者の受付ができず、どんどん再診の人だけ呼ばれて怒ってしまうとか、そういうトラブルも起こるので…」全国保険医団体連合会の調査では、全国約1万の医療機関の約7割が「システムトラブルがあった」と回答していて、マイナ保険証への一本化を目前に、安定しているとはいえないのが現状です。
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(かわなかクリニック 佐野由衣院長)「他の病院で出しているお薬の情報が見られたり、検査結果が一部見られたりというのはあるので、便利な面はもちろんあります。今は保険証と一緒に持ってきているので、なんとかなっているところがすごく大きくて、これがマイナ保険証に一本化されてしまうと、もっとトラブルが増えるんじゃないかと心配しています」
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そして11月の初めに改めて伺うと。(大石アンカーマン)「マイナ保険証を使ってる人は手を上げて。…8人中4人、ここだけで利用率は50%、結構高いですね」
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(患者さん)Q使ってみてどうですか?「すごく便利。全部できちゃう。色々な情報が入っているから」Qこのままの方が良い?「私はこの方が良い」
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一方クリニック側は、一本化に不安が拭いきれないと話します。(かわなかクリニック 佐野由衣院長)Q実際の利用率は?「1割くらい。(1か月前と比べて)少し増えた感じある。機械のトラブルや資格の反映が上手くされていないなどのトラブルがあるので心配」
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(大石アンカーマン)「何か国も改善策を示してくれたら現場としては安心なんでしょうね」(佐野院長)「そうですね」医療情報という最大のプライバシーを一元管理されることへの不安の前に、システムトラブルもまだ残ったままのマイナ保険証。不安の払拭は不可欠です。