補助金終了で電気代値上がり 家庭でやっている節約術は? 農家「どう冬を越せば…」節電対策するも効果薄

物価高が続く中、これから冷え込みが厳しくなってくると、暖房費の負担が重くなってきます。皆さんの電気代節約法を伺いました。
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(30代女性)「浴室乾燥を使うので電気代とられている。8時間くらいつけてしまうので、きつい」(40代男性)「ワンちゃんを飼っているので、夏も冬も(エアコンは)つけっぱなし。ちょっとでも安くなるといいな」寒さとともに電気の使用量も増えてくると、家計への影響も大きくなるのでは?と心配する皆さん。
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政府の補助金が終了する影響で、11月使用分の電気代が全ての大手電力会社で500円から650円程度の値上がりに。平均的な家庭で前の月と比べると、中部電力では595円上がって8626円。そのほか東京電力が608円上がって8868円、関西電力が650円上がって7664円に。補助金の終了と聞いて街の人は…。(60代女性)「すごく困る。どうして、そのまま続けられないのかな。(暖房を)3月くらいまでつける。もうちょっと補助してほしい」
こうした声も上がる中、政府は11月22日の閣議で、物価高により厳しい状況の生活者を支援するため、家庭の電力使用量の大きい来年1月から3月の電気・ガス代を支援すると補助の再開を決定。これにより平均的な家庭では月に650円安くなる見込みです。
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少しでも電気代を抑えるために皆さんが日頃行っている「工夫」は?(70代女性)「炊飯器は電気代がかかる。ガスコンロを使ってご飯を炊くようにしたら節約になっている。保温できるポットもやめて、その都度やかんで沸かしている」(30代女性)「断熱材のように(気泡緩衝材を)窓に貼って、シャワーカーテンを取り付ける。だいぶ違う。外の冷気が全く入らなくなる。夜中の暖房はつけなくて済むようになった。電気代を抑えられる」
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(70代女性)「主人は私の後ろを(電気を)切って回る。洗面所でもつけっぱなしだと切る」
一方、電気代の値上げに頭を抱えているのは地元の農家。
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ピンク色に照らされたビニールハウスで栽培されているのは愛知特産の大葉。農家の井上さんは17のハウスで年間を通して大葉を栽培・出荷しています。夜間に大葉を照らしている、この照明は栽培に不可欠なものだといいます。
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(大葉農家 井上和英さん)「大葉は冬の間に日照時間が短くなると花芽を咲かせてしまうので、それを防ぐために、こういったLED照明を当てる。それをしないと花が咲いて葉っぱが固くなってしまうので、とても商品にならなくなってしまいます」
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花が咲きにくくなるというピンク色の照明を、冬の時期は毎晩4時間ほど点灯しています。
さらに、これからの時期、電気代を必要とするものが…。
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(大葉農家 井上和英さん)「電気代がかかるのは断トツで、このエアコンになります。15℃を下回ると大葉自体が生育をストップしてしまうので。15℃を下回らないよう設定している」井上さんが使用しているのは21台の電気式エアコン。これから4月末まで毎晩稼働します。以前は重油式を使っていましたが、10年あまり前、コストカットを狙って電気式に切り替えました。(大葉農家 井上和英さん)「過去に重油が非常に高騰した時がありまして、その時は非常にコストも下げられた。ただ、ここ数年は電気代も非常に値上がりしていますので、重油と(電気)どちらを使っても結局コストがかかってしまうのが現実」
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経費削減を目的に導入したものの、2年前と比べると運用コストは約1.3倍。今や、その恩恵はほとんどありません。ハウス内を温かく保つため、カーテンを二重にしたり、天井に保温効果のある幕を張ったりして節電対策をしていますが、その効果は薄いといいます。
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(大葉農家 井上和英さん)「すべてやりつくしたというのが現状。ここからさらに電気代が上がっていくと、もう“焼け石に水”状態になっています。どのように冬を越していこうか頭が痛いです」

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