安否確認で訪れた住宅でクレジットカードを盗み、買い物に使用したとして、窃盗や詐欺などの罪に問われた千葉県警市原署地域課交番係の元巡査、浅岡高志被告(37)の判決公判が22日、千葉地裁であった。内村祥子裁判官は「市民の信頼を裏切る悪質な犯行」として、懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。検察側の求刑は懲役3年だった。
内村裁判官は「窃取したカードの不正利用は計23回にわたり、被害総額は169万円と高額で、その結果は重い」と指摘。「自由に使える金が欲しかったとして、欲望のままにカードを利用し、警察官として法を順守することが強く求められる立場にありながら、犯行に及んだ」と非難した。
一方でカード会社の損害を弁済したことや、反省していることなどから刑の執行を猶予したとした。
判決によると、被告は昨年2月28日、通報を受けて安否確認に行った千葉県市原市の70代女性宅で、女性名義のカード1枚を窃取。このカードを使用し同3~6月、柏市の家電量販店でAppleギフトカード15枚(販売価格計145万円)や八千代市のゴルフショップでゴルフシューズを購入するなどして、店側からだまし取った。