全国的なサケの不漁が続く中、サケにまつわるイベントに影響が出ています。
秋サケ漁が盛んなことで知られる新潟県柏崎市の谷根川。今シーズンも10月下旬に漁が始まり、11月20日も午前9時ごろから漁が行われていましたが…
【柏崎市さけ・ます増殖事業協会 片山洋一 部会長】
「やっぱり3年くらい前からグッと少なくなった。今頃だと、だいたい100本くらいずつ上がった。今はせいぜい30~40本」
全国的なサケの不漁が叫ばれる中、谷根川も記録的な不漁に陥っています。
柏崎市の調査では、谷根川での秋サケの捕獲数は2015年度の約2万匹をピークに減少。昨年度は1400匹にまで減っていました。
その昨年度を今年はさらに下回る恐れがあります。
【柏崎市さけ・ます増殖事業協会 片山洋一 部会長】
「投網1回でかければ、最低5本は入った。多いときで11~12本。今はせいぜいかかっても2~3本」
NSTに残っていた1991年当時の谷根川での漁の映像を見てみると、投げ入れた網には多くのサケが。このシーズンは1万3500匹あまりが水揚げされていました。
それから30年以上が経ち、水揚げは10分の1ほどに。
この不漁を受け、柏崎市は『さけ豊漁まつり』の中止を決定。去年に続く中止となるため、20日は漁業関係者が市の担当者と祭りで人気の「サケのつかみ取り」だけでも実施できないか協議しましたが…
【柏崎市さけ・ます増殖事業協会 片山洋一 部会長】
「中止に決めた。つかみどりでは、それなりに鮮度の良い魚を提供しなければいけないが、一日の30~40本のうち、全部が全部良い魚とは限らないから」
つかみどりも去年に続き、2年連続での中止が決まりました。そんな厳しい状況の中でも…
【柏崎市さけ・ます増殖事業協会 片山洋一 部会長】
「採卵して受精させる」
谷根川に戻ってくるサケを増やすために採卵や人工授精・稚魚の育成などに力を入れています。
【柏崎市さけ・ます増殖事業協会 片山洋一 部会長】
「心苦しいのはもちろんだが、こういう状況だから、どうしようもない。量が戻ってくれるのが一番。それに越したことはない」
地域の名産・文化を守るために…生産者たちの苦労が続いています。