千葉で住宅防犯グッズ需要高まる 相次ぐ強盗事件受け ホームセンター、売り場新設 音や光で不審者撃退へ

千葉県内を含む首都圏で住宅を狙った強盗事件が相次ぎ、住宅用防犯グッズの需要が高まっている。多くの事件で確認された窓ガラスを割って侵入する手口や、犯行の下見とみられる不審な訪問に対処する商品に関心が集まる。市原市のホームセンター「カインズ市原店」では、人が通ると光るセンサーライト、踏むと大きな音が出る「防犯ジャリ」といった音や光で撃退する商品を買い求める人が増えている。
同店は、9月ごろから防犯対策品を問い合わせる客が増加したことを受け、防犯グッズを集めた売り場を新設した。電源ケーブルが不要な乾電池式のセンサーライトや、設置が簡単でドアの閉め忘れを感知すると大きな音が鳴るアラームといった手軽な対策グッズを多く用意。電源につなぐことで強い光を放つセンサーライト、防犯カメラなどの本格的な商品もそろえている。
同店の担当者は「音や光が出ると、聴覚と視覚で認識できる。不審者に気づくのが早くなったり、威嚇の効果も見込める」と説明する。
ガラスを加工した石で作られている「防犯ジャリ」は、踏むと大きな音が出て、不審者が侵入して家に近づいてきた際の防犯効果が見込めるとして注目を集めている。同店は店舗の入り口付近に防犯ジャリ専用の売り場を増やし、実際に踏むことができるコーナーも設けている。
大きな音を出して周囲に助けを求める防犯ブザーは、千円~2千円程度という価格帯もあり、購入する人が増えている。買う人の年齢層も幅広い。同店の担当者は「防犯ブザーは大きな音が鳴り続けるところが利点」と話す。
窓ガラスの強度を上げる防犯フィルム、窓のサッシに取り付けると窓が動きづらくなる補助錠なども想定以上に買う人が多いという。
同店の防犯グッズ売り場を訪れていた同市の自営業の男性(53)は「強盗事件が起きたり物騒になってきたし、防犯対策をしようかと思って」と明かす。防犯カメラのような見た目をしたセンサーライトに興味を示し「実際に防犯カメラを設置すると費用がかかる。この家は危険だなと思わせるだけでも違うはず」と用心し、選んでいた。
県内の各警察署も、窓ガラスを割れにくい防犯ガラスに替える、侵入しやすくなる足場を家の周りに置かない、多額の現金を自宅に保管しないなどの防犯対策を呼びかけている。

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