「体に悪い念がついている。念を払うために体を清めた方がいい」
エロマッサージ師は口から出まかせを言って女性客を全裸にし、乳房や陰部をナデナデしていた。
東京・世田谷区内にある紹介制のリラクセーション店「天と」で、施術を装い女性客にわいせつな行為をしたうえ、その様子を動画撮影したとして経営者の尾川昌史容疑者(46)が6日、不同意わいせつと性的姿態撮影等処罰法違反の疑いで警視庁世田谷署に逮捕された。
尾川容疑者のスマホやパソコンからは、施術中に女性客の胸や下半身を触っている盗撮動画が約4000本見つかり、4年間で400人以上の女性客が被害に遭ったとみられている。
その手口はこうだ。
1回目は衣服を着たまま、普通にマッサージを行う。その際、「最近、彼氏と別れたんですか」「何か嫌なことはありましたか」などと聞き、相手の様子をうかがう。女性客の反応によって、冒頭のように「体に悪い念がついている」と不安がらせ、別の施術を受けるよう仕向ける。
2回目の施術はオイルマッサージのため、女性客に全裸になるように指示。更衣室に仕掛けた小型カメラで服を脱ぐ様子を盗撮する。さらに施術中も女性客の顔にタオルをのせて目隠しをし、オイルを塗って体を揉みながら乳房にタッチし、陰部を触り、施術スペースに設置した別のカメラで撮影していた。
■誓約書にサインを
「店は紹介制で、リラクゼーション整体をうたい、マンションの一室で客と2人きりで施術を行っていた。尾川は施術前、女性客に人体図を見せながら体のどの部分を触るか説明し、誓約書にサインさせていた。『天と』をオープンしたのは昨年6月で、以前、経営していた店舗でも同様のわいせつ行為を繰り返していた。パソコンには、4年前から撮影された大量のわいせつ動画が保存されていた」(捜査事情通)
調べに対し、尾川容疑者は「やったかどうかわかりません」と容疑を否認しているが、一部始終を盗撮していた。やり口があくどい。