意外とさぼりがちな靴のお手入れ。しかし、しっかりと手入れをしないと、臭いが気になってくるでしょう。
靴の臭いの原因と対策について、さまざまな対策アイテムを手がけるアイリスオーヤマ株式会社(以下、アイリスオーヤマ)に取材しました。
靴に臭いがつく理由として、アイリスオーヤマは以下のような原因が考えられるといいます。
靴に嫌な臭いが発生する主な原因は、足の汗や皮脂などによる雑菌の繁殖です。
足には汗を作って表皮に出す器官である汗腺が集中しており、1日に両足でコップ約1杯ぶんの汗をかくといわれています。
靴を履くと、靴の中は高温多湿の環境に変化。足から出た汗や皮脂によって、靴や靴下に付着していた雑菌が繁殖し、雑菌が臭いの元になるのです。
靴は、使われている素材によっても臭いの発生のしやすさが変わります。例えば、天然皮革や布は湿気を吸収する素材であるため、臭いが発生しにくくなります。
一方、人工皮革などは通気性がよくないため、湿気がこもり臭いが発生しやすいといわれます。
生乾きだったり、汗をかいていたり、通気性の悪い靴下を履いている場合も臭いの原因に…。
靴下はしっかり乾かす、汗をかいた靴下は履かない、通気性のいい靴下を選ぶなど、できる対策を意識しましょう。
汗をかいたら靴下を履き替える、指の間の汗を吸い取る効果がある5本指の靴下にするなどもおすすめです。
タイツやストッキングも通気性が悪いため、蒸れて臭いが発生することも。抗菌対応のものを選ぶと、臭いの発生を防ぎやすくなります。
※写真はイメージ
では、付いてしまった臭いはどう取ればいいのでしょうか。アイリスオーヤマは、以下のような方法を推奨しています。
10円玉の素材である銅から発生する銅イオンには、殺菌効果があります。そのため、靴の中の雑菌繁殖を抑え、臭いも取り除いてくれるとのこと。
10円玉の代用品として、50cmほどの長さにカットして丸めたアルミホイルをひと晩、靴の中に入れておくと同様の効果があります。
重曹を利用した靴の臭いの取り方も一般的な方法。料理や掃除に使われる重曹には、消臭効果や吸湿効果があります。
重曹を不織布や通気性の高い布で包んで靴の中に入れ、しばらくそのままにしておくと、靴の中の湿気や臭いを吸い取ってくれます。
また重曹を水に溶かした、重曹スプレーもおすすめ。靴の内部にスプレーすると、消臭効果が期待できます。
アロマオイルなどをスプレーにプラスすると、香りも楽しめるでしょう。スプレー後はしっかり乾いてから靴を履きましょう。
靴に消臭スプレーをかける方法もあります。スプレーをするだけで消臭効果が期待できるため、すぐに靴の臭いを取りたい時に便利です。
ただし、これは短期的に臭いを取る方法であり、臭いが発生する根本は解決できません。
臭いのもとや原因に対処したい場合は、ほかの消臭方法も検討しましょう。
靴の中に敷いて使うインソールも、手軽に使えるアイテムです。インソールを1枚挟むことで、足の裏が直接靴に触れなくなり、靴自体に臭いが付きにくくなる効果が。
インソールに消臭・抗菌機能が付いているものなら、使用するだけで臭い対策になります。
ただし、インソールの効果は永久に持続するわけではありません。一定期間使用すると、インソールにも臭いが発生するため、交換が必要です。
靴を水洗いするのも有効な方法。靴全体を清潔にするメリットもあります。ただし、靴の素材によっては、水洗いができないため注意が必要です。
布やビニールなどは洗えるものが多く、皮革やエナメルなどは水洗いできないものが多いため、必ず靴の表示を確認しましょう。
アイリスオーヤマのウェブサイトでは、靴に臭いがつかないための予防策や、靴の消臭用に便利なグッズなども紹介しています。
臭い対策に興味を持ったら、以下を参照してください。
靴のニオイの取り方5選!原因と簡単に消臭&予防できる方法を紹介
[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]