【与那国】与那国町で陸上自衛隊のV22オスプレイが離陸時に地面と接触し損傷した事故を巡り、事故前日の26日に、同機に複数の与那国町議を搭乗させて与那国島周辺を飛行する計画があったことが28日分かった。
防衛省統合幕僚監部の担当者は取材に「訓練内容や機体の飛行能力を理解していただくため案内を出した」と回答。当初は26日に同機で被災者の搬送訓練をする予定だったが、悪天候で27日に延期し、町議らの搭乗も取りやめていた。
搭乗予定だった町議は「もう少し安全な機体かと思っていたが、自衛隊も考えが甘い。命は一つだから乗らなくて良かった」と話した。搭乗案内を断ったある町議は「オスプレイの必要性は理解できるが、安全性がはっきりしない。島民の理解が不十分な中での活動は時期尚早ではないか」と慎重な見方を示した。
別の町議は「原因が不明だが、偶然事故が起きただけでは」と述べた。(八重山支局・矢野悠希)