妻と娘を殺害した男の初公判 2人の殺害認めるも…殺害以前の未遂事件は殺意“否認” 検察側は「強く執拗な殺意」主張【新潟】

3年前、新潟市の自宅で妻と娘を殺害した罪などに問われている男の初公判が新潟地裁で開かれました。男は殺害については起訴内容を認めたものの、それ以前に妻と娘の殺害を試みた未遂事件については殺意を否認しています。

殺人と殺人未遂・殺人予備など4つの罪に問われている新潟市南区の元看護師・渡辺健被告(31)。

起訴状などによりますと、2021年11月、自宅で妻・春香さんと1歳の娘・純ちゃんの首をロープで締めつけて自殺を装い殺害した罪などに問われています。

10月29日の初公判で渡辺被告は殺害については「間違いありません」と認めた一方で…

【渡辺健 被告】
「私は妻と娘を殺そうとしたわけではありません」

こう殺意を否認したのは、2人を殺害する以前に起こしていた2つの事件についてです。

渡辺被告は殺害の約8カ月前、妻に睡眠薬入りの飲料を提供。妻が娘を乗せて車を運転するのを制止せず交通事故を起こさせたほか、その6カ月後に妻を殺害しようと、勤務先の病院から塩化カリウム10本を盗んだ罪にも問われています。

今回の裁判では、この2つの事件の殺意の有無などが主な争点となりました。

冒頭陳述で検察側は「犯行は不倫相手との関係を継続するため妻と娘を排除しようと考えた」と指摘。

「数カ月にわたり『運転中に心肺停止』『塩化カリウム致死量』と検索するなど、強く執拗な殺意を持っていた」と主張しました。

一方の弁護側は「借金返済のための金を無断で妻の口座から流用していて、妻が銀行などに確認に行けないよう睡眠薬入りの飲料を提供した」などと主張しています。

裁判は11月12日に結審。11月22日に判決が言い渡されます。

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