人の価値観は千差万別。そのため、ひと言に『理想の人生』といっても、さまざまな形が存在するでしょう。
とはいえ、自分の中で抱いている『幸せの形』のイメージと現状が異なっていると、時には「これでいいのだろうか」と疑問を抱いてしまうことも。
幸せの形はさまざまと理解していても、そのギャップが大きいほど焦ってしまったり、不安を感じてしまったりするものです。
「38歳にもなって妻子もいなくて、親の前でパフェの写真を撮るとか終わってんな」
ある週末、笑いながらそんなひと言を漏らしたのは、御朱イ(@wainogosyuin)さん。
その時、御朱イさんは両親を連れて京都旅行をし、飲食店で甘味を口にしていました。しかしふとした瞬間、自身の抱く『理想の形』との差を再認識し、自虐をしてしまったのです。
1人で楽しい生活を送るようにしているものの、虚勢を張っている自覚があるという、御朱イさん。ちゃんと「楽しい」と感じられるよう、週末を充実させるべく努めているといいます。
笑いながらそういった御朱イさんを見て、一緒に食事をしていた母親は、このように告げました。
「こんな孝行息子は、ほかにいないわよ」
確かに現状は、御朱イさんがイメージする『歳相応の幸せの形』とは異なります。
理想と現実のはざまで葛藤し、努力をしているからこそ、親への罪悪感も相まってそういった言葉が出てしまったのかもしれません。
しかし母親にとって、38歳になっても元気に生きて、旅行に連れて行ってくれて、パフェを食べながら楽しいひと時を一緒に過ごしてくれる我が子ほど、立派な人はいないのでしょう。
母親の言葉に心打たれた御朱イさんは、「涙腺が崩壊した」というひと言とともに、今回のエピソードをXに投稿。
御朱イさんと母親の双方の視点で、多くの人から共感する声が寄せられました。
・自分も独身で似たような境遇ですが、素敵だと思う。温かいエピソードに涙が出た。
・子を持つ親として、お母さんの気持ちに共感します。何歳になっても我が子と一緒にパフェを食べたいよ。
・38歳まで元気に成長してくれて、一緒に遊んでくれるだなんて、最高の親孝行でしょう!
御朱イさんがふと「本当にこれでいいのだろうか」と疑問を抱いた日常は、多くの人にとって『理想形の1つ』であるようです。
多様性が尊重されるようになり、人生の選択肢が増えた現代社会。歩んできた道が正解かどうかは、最期まで分かりません。
御朱イさんの投稿を通して、たくさんの人が改めて「自分にとっての幸せな人生とは何か」と考えたようです。
[文・構成/grape編集部]