沖縄県宮古島市の池間島から1874年に「池間民族」が平良西原に分村して今年で150周年を迎え、記念事業「サバニ漕(こ)ぎプロジェクト」(主催・同事業期成会ほか)が14日に行われた。先人たちの移動を再現しようと、西原船主会のメンバーら約20人が池間島の水浜ビーチを出発。交代しながらサバニをこいで、約12キロ先の大浦湾の「イーガマ」に到着した。
西原自治会の仲間忠会長は船出を見送り「胸にじんときた」と感激。「池間から分村し、あらゆる分野で池間民族が活躍してきた。これからも民族の発展を願う」と話した。企画した期成会の山里雅彦会長も「新たな未来へのスタートだ」と喜んだ。池間自治会の仲間広二会長は「池間民族同士で手を取り合って一緒に発展できれば」と祝った。船主会の平良一訓(かずのり)さんは「先祖と同じように、サバニで移動できてすごくうれしい」と話した。
池間島ではかつて人口が増加し、1874年に島を出た人々が西原村をつくった。創立150周年記念式典は11月17日に西原公民館で開かれる。(宮古支局・當山学)