元大阪地検検事正、北川健太郎被告(65)の初公判後、被害に遭った女性検事が25日、大阪市内で記者会見を行った。会見で「私は検察に殺された」と訴えた女性は、約3時間にわたる暴行の様子を詳細に説明した。帰宅後、「汚された体を洗いまくって、本当につらくて、泣きながら寝た」と涙をこらえながら話した。
検察側の冒頭陳述によると、女性は大阪市内で開催された北川被告の検事正就任を祝う懇親会に参加し、泥酔状態に。北川被告は、女性を検事正官舎に連れ込み、性的暴行を加えた。女性はその途中で意識を取り戻し「夫が心配しているので帰りたい」と訴えたが、北川被告は「これで俺の女だ」などと発言しながら、暴行を続行した。北川被告は事件後、被害を申告しようとした女性に「組織として立ち行かなくなる」「私も死ぬ」などと言って口止めしたという。準強制性交罪に問われた北川は初公判で起訴内容を認め謝罪した。
■「セカンドレイプ」の女性副検事を告発
女性の会見で、北川被告の卑劣さに加え衝撃的だったのは、被害を訴えた後、検察庁内で起きた「セカンドレイプ」だ。懇親会に同席した女性副検事が、内偵捜査中に元検事正側に捜査情報を漏らしたり、女性が虚偽告訴を行ったといううわさを庁内で広めたという。
女性はこの副検事を名誉毀損や犯人隠避などの容疑で大阪高検に告訴・告発したことも明らかにした。