猫を肩に乗せた高校生 社会人になったら…「どうしてこうなった」

数年経てば、人の外見は変わるもの。
SNS上では、容姿の変化が分かる写真を公開する、ビフォーアフターの投稿が人気を集めています。
よくあるのが、容姿が洗練される『垢抜け』のビフォーアフターで、別人のように変わる人もいるようです。
Rok0(@Rok0_605)さんも、自身のビフォーアフターの写真をネット上で公開した1人。
高校1年生の頃と、社会人1年目の姿を見比べると、激しい変化があるそうです。
高校生時代の写真では、保護猫を肩に乗せた少年の姿が写っているのですが…。
「何があった」
自分でそうツッコミを入れるほどの変化!
なんと、Rok0さんはモフモフの体毛や、尖った大きな耳などを得ていました。
確かに劇的な変化ですが、多くの人が想像した『垢抜け』とは、方向性がまったく異なりますね。
ビフォーアフターの写真には、多数の『いいね』やコメントが寄せられています。
・社会人の姿、昔の面影がねぇ…。
・変化が激しすぎる。どうしてこうなった。
・猫とフュージョンしたのかと思った!
・『垢抜け』かと思ったら、種族をチェンジしていた。素敵だなぁ。
保護猫は健在で『自慢のワガママ娘』に育っているそうですが、何よりも気になるのはRok0さん自身の変化。
身にまとっているのは、自分で考案したキャラクターであるLoco(ロコ)の着ぐるみだといいます。
「ハロウィンでオオカミのコスプレをしたい」との想いを種に誕生し、種族はオオカミで、年齢は13歳とのこと。
名前の由来は、『地元』の英訳『local』と、コミュニケーションを組み合わせた造語で、『地元民』という意味も込められているそうです。
動物系の着ぐるみに目覚めたきっかけは、なんだったのでしょうか。Rok0さんによると、苦悩が多かった人生の中で、ある転機があったと語っています。
幼少期からの絶望感と、見つけた光
本来の自分を見せるため。
Rok0さんは、着ぐるみを身に着け始めた理由をそう述べています。
生まれた時から自己表現がとても苦手で、小学3年生の頃にADHD(注意欠如多動症・多動症)と診断されたRok0さん。これからどうすればいいのか、全く見当がつかず絶望したのを、ハッキリと覚えているといいます。
小学校でも集団に馴染めず、教室の隅が定位置。「中学でも特に変わらず、流行にも疎く、イジメの対象によくなるタイプだった」と振り返ります。
※写真はイメージ
高校でようやく数名と仲よくなれたものの、2年生の時からの担任と相性が悪く、学校が嫌になり、またしても人生に絶望しかけました。
文化祭や体育祭でも本来の自分を出すことができず、単独行動が多かった上、何にも興味関心を示そうとしない。面倒な生徒だったんだと思います。
自分でもどうすればいいか分からない日々を送り、不登校になりかけた時もありました。
そんな時に出会ったのが、着ぐるみ系の芸能事務所風サークル『プロダクション体育館』の動画。疲れきった心が癒されるのを感じ、着ぐるみに魅力を感じた瞬間でした。
生まれてからずっと追い求めて、苦しみ、もがいて、掴み取った自分の居場所。それがこの界隈であり、着ぐるみなんです。
当然不安もありました。全く知らないところに飛び込むわけですから…。
そんな不安も、動物系キャラクターが好きな人々が集うイベント『JMoF』に参加したことで吹っ切れ、「自分はここでしか生きていけない」と実感。
自分を晒け出せる場所を見つけられたことに感謝し、「今までの、引っ込み思案で、自信がない自分はすべて過去に棄て、コミュニケーションの中心になれるよう、前を向いて、笑顔で歩んでいきたいです」と胸中を述べています。
いい出会いに救われたRok0さん。着ぐるみのおかげで、これからも豊かな人生を歩んでいけることでしょう。
幸せの形は人の数ほどあるので、あなたも自分なりのビフォーアフターを目指してみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]

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