ネット販売などで多くの書店が苦境に立たされる中「本屋さんがない街」が増えています。本の街として知られる東京・神田神保町。(出版文化産業振興財団 松木修一専務理事)「1か月あたり32軒ほど全国から書店が消えている。実際に無書店の割合は『市』で3パーセント、40パーセントの『町』には本屋さんがない。『村』だと86パーセントに書店がないという状況」
1か月に約32軒“本屋さんが消えている” いまや4割の「町」…の画像はこちら >>
発表されたのは、書店が1軒もない自治体が増えている状況です。出版文化産業振興財団の調査によると「無書店自治体」は全国に487。東海地方では愛知に2つ、岐阜と三重はそれぞれ8つと6つとなっています。
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(中道陸平記者)「ここ三重県南伊勢町にも、かつては数件の本屋がありましたが、今は1軒もありません」
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三重県南伊勢町。2つあった書店は10年ほど前に廃業し、今は1軒もありません。
いちばん近い書店を検索してみると。(中道記者)「出てきたのは伊勢市内の書店ですね」
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一番近くの書店があるのは、およそ40キロ離れた三重県伊勢市。実際に向かってみると、およそ1時間かかりました。手軽に行けるとは言えません。
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今は町の支援で、NPOが図書室を運営していて、ここが唯一本に触れられる場所です。書店がないことについて住民は。
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(町民・50代)「やはり手に取って(実物を)みる方が好きなんですが、ネットで買うことはたまにあります」(町民・40代)「実際に手に取って見たいので、伊勢市まで行って書店で買う方法をとっています」注文すれば翌日届くネット市場が巨大化し、さらに今は多くの本がアプリで読める時代。それでも実際に手に取って本を選ぶ楽しみは捨てがたいという人も。
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何より、子どもたちが気軽に様々な本に触れられなくなっています。(町民・小学3年生)「本屋さんはないから(町では)買えないけど、2週間まで借りられるので、ここ(図書室)はこの町で好きな場所」
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増えている「本屋さんのない街」。そこには都市と地方の「格差の広がり」も見えてきます。