「2~3か月に1回は事故ある」 “魔の交差点”のナゾ 見通し良いのになぜ事故多発? 「信号の位置」が関係か

事故が多発する愛知県豊橋市の“魔の交差点”。見通しも良いのになぜなのか…原因は「信号」のようです。
「2~3か月に1回は事故ある」 “魔の交差点”のナゾ 見通し…の画像はこちら >>
ことし7月、愛知県豊橋市で撮影された防犯カメラの映像。画面奥から走ってくる黄色の軽乗用車。次の瞬間!右折しようと交差点に進入した青い軽乗用車と衝突。歩道には自転車に乗った女性の姿もあり、ガードレールがなければ、命にかかわる事態になっていたかもしれません。女性もその場に呆然と立ち尽くします。
CBC
現場には近隣住民が駆けつけ対応に当たりますが、こんな声も。(近隣住民)「またですか?多いですね」「また事故が起きた」という声。実はこの交差点では3週間前にも事故が起きていました。
CBC
赤信号にもかかわらず交差点に進入した赤い車と、青信号で直進しようとした水色の車が衝突。赤い車はフロント部分が大破し、水色の車は浮き上がるようにして歩道に押し出され、電柱にぶつかって止まりました。
CBC
(交差点に面した住宅に住む人)「3年半で7~8件。ドーンと大きい音が聞こえるので、また事故だなと」
CBC
事故が多発する“魔の交差点”。現場には今も事故の爪痕が。(交差点に面した住宅に住む人)「これ、車のガラスの破片。直近の事故のものだと思う。ガードレールがこのように(ゆがんでいる)。ガードレールがなかったら我が家に追突していた」事故が多いことから、防犯カメラを交差点が映る向きに変えたといいます。
CBC
(交差点に面した住宅に住む人)「安全運転をしていない人が悪い、というのはもっともかもしれないが、事故が多いということは相応の原因があると思う」
そこで、交通事故に詳しい専門家に事故の状況を見てもらうと。(交通事故鑑定ラプター 中島博史所長)「(運転手は)『ここの交差点は信号機がなく、直進車両の方が優先』だと。『だから自分は減速せずに進んでしまおう』という判断をした可能性が高い」
CBC
中島さんは、「信号自体を見落とした」可能性が高いといいます。その理由は…信号がいつもの位置にないこと。(交通事故鑑定ラプター 中島博史所長)「黄色い車の側から見た時、自分の車線の上に信号機がないために、まっすぐ前に視線が固定されてしまっていると、(信号を)見落とす可能性が高まる」
CBC
現場の信号は道路の右側についています。信号は通常、道路の左側にあり、真正面に見えるように設置されていますが、ここは地下にガス管などの埋設物があって立てられなかったといいます。
通常 信号は道路の左側に
実際に現場を車で走ってみると。(報告:森本琴衣記者)「手前右側の信号だけでなく、もうひとつ先の信号も目に入ります」赤信号が向かって右端にあるため、視界に入りにくく、進んでしまった可能性も。
ひとつ先の信号も目に入る
信号の位置が関係した可能性がある“魔の交差点”は他にも。先ほどの交差点から約4キロ南にある交差点。8月31日、赤信号で交差点に進入した車が、郵便配達のバイクとぶつかりました。警察によりますと、バイクに乗っていたのは40代の男性で、肩や腰を打撲するなどの軽いけがをしました。
CBC
(交差点の近くで働く人)「2~3か月に1回は何かしら(事故がある)。広い幹線道路の人が信号無視して、細い側から出てくる車と衝突するケースが多い。近隣の人から『魔の交差点』と言われたりする」(小5と中2の母親)「昔から本当にすごい。小学校の通学路なのですごく心配」ここも信号が道路の右側に。
CBC
(交通事故鑑定ラプター 中島博史所長)「完全に赤信号を見落として進入してしまっている。人間は視野に入っていても注意を向けないと、そこがどういう状況か分からない。注意力が下がっている状態だと、周りの状況をきちんと確認するということが非常に難しくなる」
CBC
では、これらの事故を防ぐためには…?(交通事故鑑定ラプター 中島博史所長)「右側に信号がある場所があるということをまず知っておくことが必要。自分の進行方向だけ見ていれば事故を避けられるという思い込みも、避けなくてはいけない」
CBC

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする