なぜ?台風14号「プラサン」日本へ向けて急カーブ 「台風としての寿命が延びたから」 温帯低気圧に変わった後も発達し… 大雨のおそれ 最新進路・雨風シミュレーション 【台風情報】

台風14号「プラサン」が日本列島に向けて、向きを変える見通しになりました。台風が急に進路を東に変えたようにみえますが、実は少し違います。
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台風は当初、20日(金)に熱帯低気圧に変わったあと、秋雨前線と合流して、温帯低気圧になり、東へ進んで日本列島に流れ込んでくる予想でした。その場合は、予報円は描かれません。
ただ、台風としての寿命が延びて21日(土)に黄海まで進んだあと、温帯低気圧に変わる予想になり、予報円が延長されました。なので、急に東に進路を変えたように見えたかと思いますが、「前線の活動を活発化させる台風」としての意味合いは同じで、この3連休は、雨・風などへの警戒が必要です。
【画像で見る】台風の最新進路・雨風シミュレーション 21日(土)~22日(日)
注目は予報の「中心気圧」です。
【20日(金)午後6時の実況】進行方向・速さ 北 ゆっくり中心気圧 998hPa最大風速 18m/s最大瞬間風速 25m/s【21日(土)午前6時の予報】進行方向・速さ 北東 25 km/h中心気圧 998hPa最大風速 18m/s最大瞬間風速 25m/s【21日(土)午後6時の予報】種別 温帯低気圧進行方向・速さ 東北東 40km/h中心気圧 994hPa最大風速 20m/s最大瞬間風速 30m/s
温帯低気圧に変わった後に、中心気圧が下がっています。これは「発達」するということを表すので、引き続き「雨」「風」ともに注意・警戒が必要です。
雨と風のシミュレーションでは、21日(土)朝には黄海に渦があり、ここに台風の中心があるとみられます。そこから東へ伸びる帯状の雨雲が「秋雨前線」です。
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秋雨前線に台風周辺の湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発化して、その雨雲が北陸~北日本にかかり、大雨のおそれがあります。
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22日(日)には、この雨雲の帯は南に下がり、西日本、東日本、北日本の広い範囲で大雨のおそれがあります。
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この頃には温帯低気圧に変わりますが、低気圧の中心は北日本を通過し、雨だけでなく、広い範囲で風も強く吹く見込みです。
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活発な雨雲は22日(日)の夜には太平洋側にぬける見込みですが、まだ九州南部は雨雲がかかる見込みです。
また、この3連休は、人気の観光地 韓国の釜山(プサン)や済州島(チェジュ島)でも雨や風の影響が。日本各地では警報級の大雨や暴風が予想されています。
まず、警報級の「風」の予想です。22日(日)を中心に、暴風に警戒が必要です。
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「雨」は、21日(土)~23日(月)にかけて警戒が必要です。
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ただ、この雨は季節を一歩、秋へ進めます。
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猛烈な残暑が続いていましたが、前線が南に下がる23日(月)以降は、これまでに比べ、気温が上がらなくなります。
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予想最高気温は23日(月)には、晴れても35℃以上の猛暑日という所はなくなります。
この時期の平年の最高気温は東京で25~26℃ですので、まだ平年よりは高い状態が続きますが、朝晩を中心に、ようやくホッとできそうです。
ことしはかなりゆっくりですが、着実に秋は近づいています。
(気象予報士 桜沢信司)

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