これも時代の要請なのか? 中核派「全学連」トップに女性が初選出される

過去には警備にあたっていた警察官が死亡した「渋谷暴動事件」や火炎瓶や火炎放射器を使った数々のゲリラ事件などを起こしてきた過激派組織「中核派」。その学生組織である「中核派全学連」の委員長に13日、1963年の中核派発足以来、初めて女性が選出された。
「今回、全学連初の女性委員長に選出されたのは学習院大学の学生の矢嶋尋さんです。矢嶋さんは数年前から全学連の活動をはじめ、副委員長を経て今回の委員長選出となりました」(公安関係者)
近年、全学連はSNSを駆使した学習会や読書会、デモ活動への呼びかけを行うなど、「ソフト路線にシフトした組織拡大活動」(同前)を続けているとみられており、今回の女性初の委員長選出も「そうした組織拡大路線の一環ではないか」(同前)という。
■中核派には現在でも約4700人が
警察庁によれば、全学連の母体である中核派は現在でも約4700人の勢力(2022年6月現在)を有しているとされ、いまなお「極左暴力集団」と位置づけされている。果たして今回の初の女性委員長選出にどのような目的があるのだろうか。中核派幹部で現杉並区議の洞口朋子氏は「決してソフト路線に転換したわけではありません」と、こう続ける。
「矢嶋さんは5、6年ほど前から私たちのSNSを知って興味を持ってくれ、運動に参加してくれるようになったようです。昨今、政治家をはじめ、女性の活躍が潮流になってきていますが、男性であろうと女性であろうと、“何を”“どう”実行するのかが重要です。組織拡大のために女性を前面に押し出したのではなく、時代に見合った形で彼女は委員長に選出されたのだと思います」
公安は今後の全学連の動向に「注視している」(前出の公安関係者)という。

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