お刺身に付いている淡いピンクの花、どう食べるのが正解? 正しい食べ方を生産者に聞いてみた

お刺身のツマとして添えられている淡いピンクの花に見覚えがあるでしょうか。
この花は『花穂』と呼ばれ、その華やかな見た目とさわやかな香りが魅力です。
お刺身を食べる時、この花穂をどのように食べるのか迷ったことはありませんか。
正しい食べ方について、日本有数の花穂の産地である、愛知の『豊橋温室園芸農業協同組合 花穂・ほじそ部会』に聞いてみました。
お刺身に付いている花穂とは一体何なのでしょうか。
『花穂』はシソの一部分です。
花穂は花が咲いた状態の穂を指します。
食欲増進や殺菌効果があることから、お刺身をはじめとする日本料理のお供として長い間使われてきました。
盛り付けられた刺身をより華やかに見せるだけではなく、食欲増進・殺菌効果といった嬉しい効果もあるのですね。
『豊橋温室園芸農業協同組合 花穂・ほじそ部会』の生産者は、「お刺身とともに盛り付けられた花穂は醤油さしに落とすのが正解」といいます。
茎の部分は、身体に影響はないものの一般的には食べません。
食べ方の詳しい手順は図の通りです。
花穂の取り方
※画像提供:豊橋温室園芸農業協同組合 花穂・ほじそ部会
日本料理店のほか、まれにスーパーマーケットでも1年を通して見かけることがある花穂。季節によって味わいは異なるのでしょうか。
風味はさほど変わりませんが、花の色合いが異なり、夏は淡く冬は濃くなります。
もともとの花穂の収穫期は夏でした。しかし1984年頃に『豊橋温室園芸農業協同組合 花穂・ほじそ部会』が通年栽培の技術を確立したことで、今では季節を問わず出荷されるようになったのだそうです。
繊細な香りが特長の花穂は、『和製ハーブ』としてフランス料理やイタリア料理などでも使われています。
例えばパスタに花穂を散らすと、色合いがよくなるのに加え、ほんのりとシソの香りが楽しめるのが魅力です。
肉料理に花穂を散らすと、肉の旨みはそのままに、さっぱりとした風味が口の中に広がります。
ペペロンチーノやチキンソテーに合わせるなど、家庭でも気軽に実践できるでしょう。
シソの葉よりも淡い香りの花穂は、料理の繊細な風味を損わずに味わいを引き立てる、日本が誇る名脇役。刺身だけではなく、洋食とも好相性です。
これを機に家庭の料理でも花穂を活用して、豊かな食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]

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