千葉市議が請願署名を偽造 市議会、17日にも辞職勧告案へ

千葉市議会会派「日本維新の会・無所属の会」の議員が関わった請願で、同会派議員が提出者の署名を偽造したとして市議会は13日、議会運営委員会(議運)を開き、請願を無効とした。市民の要望を市政に反映させる制度に対し、署名を偽造した責任は極めて重大として、他会派の議員は17日にも辞職勧告決議案を提出する見通し。
請願は市政への要望制度で、請願者となる市民の署名または記名押印と、市議の紹介が必要。今回の請願では紹介した議員が、市民の意思に反した請願書に勝手に署名していた。
請願の中身は、一部会派の議員が市提出議案に賛成討論する際の原稿を市側から受け取ることを禁止するよう求める内容。6月議会でも同様の請願が共産党市議団の紹介で提出され、不採択となっていた。
今回の請願も9日の議運で不採択となったが、他会派の議員が請願者とされた市民に確認して発覚した。
請願の手続きで中心となった「維新・無所属」会派の無所属議員によると、当初の請願者が提出締め切り日に取り下げを希望。事前に要望を聴いていた別の市民を請願者として署名を代筆した。請願者は別の請願と誤認していたという。
13日の議運に出席した同会派議員は「結果的に自作自演になった。市民の権利を冒とくする結果となり痛恨の極み。おわび申し上げる」と謝罪。他会派からは「議会軽視」「厳しい対応が必要」と指摘された。
署名偽造に関係した議員へ、17日にも辞職勧告決議案が提出される見通し。他会派の議員は「市民の声を聴く請願の趣旨に反し、他会派をおとしめようと悪用した。刑事告訴を求める議員もいる」と憤った。

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