エイサーにハーリー、旗頭と沖縄の伝統芸能の魅力を詰め込んだイベント「ぜんぶ祭り2024」が1日、沖縄県糸満市の糸満漁港北地区で開かれた。本島南部で青年会を経験した若者が実行委員会を立ち上げ、初めて開催した。実行委の予想を大きく上回るのべ3万人が来場し、午前のハーリーからフィナーレのカチャーシーまで、多彩な内容のイベントを満喫した。(南部報道部・新崎哲史)
「二つの史上初」をうたい、県内各地の伝統行事と、離島を含む各漁業組合が提供する「漁師飯」を一堂に集めた。打ち上げ花火の費用はクラウドファンディングで集めるなど支援を広げて開催にこぎ着けた。
実行委メンバーは沖縄本島各地のエイサー、ハーリー、旗頭をリサーチしたといい「見に行ったら全部かっこいい。一堂に集めてみよう」と企画した。
青年会や保存会など12団体の他、琉舞道場やバンドなどが参加。一般参加の爬龍舟フェスティバルに始まり、中南部の青年会によるエイサー、糸満市や那覇市首里に伝わる旗頭や獅子舞が披露された。メインステージ以外でも演舞があり、来場者が車エビやトビイカ料理、サメフライなど、こだわりの漁師飯を手にしながら見入っていた。
午後から会場を回った糸満市の上原進さん(76)は「南部では見られないうるま市の平敷屋エイサーを楽しみにしていた。1カ所でいろいろ見られるのは最高。来年以降も続けてほしい」と期待した。
実行委副委員長で地元漁師の大浜公さん(31)は「想定の倍以上の来場者に来ていただき、漁協の各ブースも完売した。続けてほしいとの声も多いので、協賛を募って第2回を開催したい」とイベントの継続を誓った。サメフライ・車エビ・トビイカ料理…「漁師飯」も一堂に! 沖縄…の画像はこちら >>
息を合わせてかいをこぐハーリーの参加者(事務局提供)
旗頭を高々と掲げる那覇市首里久場川町、当蔵町、寒川町の各青年会