ダイコンを食べようとカットしてみたら、中が青くなっていて驚いた経験はありませんか。
保存方法に問題があったのか、そのまま食べても大丈夫なのか、不安を感じる人も多いでしょう。
農林水産省公式サイトの消費者相談コーナーより、ダイコンが青くなる秘密を解説します。
ダイコンをカットした時に中が青くなっている理由について、農林水産省の公式サイトでは以下のように説明しています。
大根の切断面が青くなっているのは、「ダイコン青変症」によるものです。
ダイコン青変症とは、大根を収穫した数日後に、大根内部に青色が生じる生理障害です。 ダイコン青変症の色素についてはまだ解明されていません。
食べても害はありませんが、食味も悪くなるので新鮮なうちに食べきりましょう。
農林水産省 ーより引用
ダイコンが青くなる現象は昔から知られていて、その原因は『アントシアニン』だと考えられてきました。
徐々に研究が進められる中で、ダイコンに含まれる青色色素には、アントシアニンにはない特徴が見られることが分かっています。
具体的な色素の種類やメカニズムについては、いまだに解明されていません。
ダイコン収穫時にこの現象は発生していないため、出荷時に問題を把握できないという特性があります。
外見からは判別できず、カットして初めて分かるため、消費者や業者からクレームを寄せられる原因にもなっているようです。
ダイコン生産者にとっても由々しき問題であり、現在も問題解決のための品種改良が進められています。
農林水産省の公式サイトが推奨しているのは、ダイコンを新鮮なうちに食べ切ることです。
できるだけ鮮度のよいものを、食べ切れるぶんだけ購入するとよいでしょう。
※写真はイメージ
ダイコンが新鮮かどうかを見極めるためには、以下のようなポイントに注目してみてください。
・色が白く表面にハリがある
・みずみずしくずっしりしている
・葉がシャキッとしている
・葉がカットされた部分が芯まで緑色をしている
これらの条件に合うダイコンを購入したら、自宅で保管する際にも注意が必要です。
ダイコン青変症は20℃以上で保管すると発生するリスクが高まるといわれています。新聞紙で包みポリ袋に入れたら、冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。
また中が青くなってしまっても、すぐに処分する必要はありません。
食感や味の変化は、加熱調理することでカバーしやすくなります。味噌や醤油で濃いめの味付けの煮物や炒め物にすれば、色の変化も目立ちにくくなるはずです。
ダイコンを切り、中が青くなっていたとしても、食べるのに問題はありません。
調理法を工夫すれば、最後までおいしく食べ切れるでしょう。また購入時や保管時に気を付けることで、青変症を予防しやすくなります。
農林水産省の公式サイト情報を参考にして、おいしいダイコン料理を味わってみてください。
[文・構成/grape編集部]