牛角『半額キャンペーン』に一部から批判 理解を示す声も多数

2024年9月2日、人気焼き肉チェーン店『牛角』が、食べ放題の料金を女性限定で半額にするキャンペーンを開始。
キャンペーンの内容が、SNS上で物議を醸しています。
本キャンペーンは、同月2~12日までの月・火・水・木曜日に限り、『牛角コース』と『堪能コース』が女性限定で半額で味わえるというもの。
同店のアプリ会員かつ、対象となる曜日での事前予約限定で利用することができます。
『牛角コース』であれば、通常だと税込み3938円かかるところ、税込み1969円。『堪能コース』であれば、税込み5258円かかるところ、税込み2629円でお得に味わえる太っ腹な内容です。
牛角によると同月7日、埼玉県さいたま市の『さいたまスーパーアリーナ』で開催される『TOKYO GIRLS COLLECTION』への出展を記念し、本キャンペーンの実施を決めたとのこと。
しかし、半額料金が女性にのみ適用されることに対し、SNS上で一部の人から「これは男性差別ではないか」と不満を示す声が相次いでいるのです。
男性差別を訴える声の中には、次のような意見が見られます。
・なんで女性差別はタブーなのに、男性差別は国も企業も率先してやるの?
・男の半額デーも設けないと平等じゃないですよね?
・女性半額にするなら、男性が半額になる日も作らないと。
男性差別を訴える人たちは、女性のみが対象とされる一部サービスに、不満を抱いているようです。
確かに、映画館にて女性が割引料金で鑑賞できる『レディースデー』制度を例に、女性を優遇する割引制度はいくつかあります。
しかしここ数年では、大手興行会社で『レディースデー』が撤廃されるなどの動きが取られているのも事実。
かくして男女差別をなくそうとする取り組みが見られる昨今において、今回『牛角』の『女性限定半額キャンペーン』が打ち出されたことに、一部の人が不満を示しているのです。
そもそも、本キャンペーンが打ち出されるまで、どんな経緯があったのでしょうか。
牛角によると、『食べ放題での注文量に関して、女性は男性に比べて肉4皿分少ない』というデータが、本企画をスタートさせるきっかけとなったといいます。
物価高の影響で、外食における支出を躊躇する人は少なくない現在。本キャンペーンを利用すれば、女性のいる家族やカップルで利用した際に、トータルでの代金負担が軽減されるといったメリットがあるようです。
企業戦略の一環とはいえ、女性だけの利用のみならず、男性も含めた団体でも焼肉食べ放題をお得に楽しめるのは、一消費者として素直に嬉しいでしょう。
かくしたキャンペーンの主旨を知ってかしらでか、SNS上では、女性限定で半額の恩恵を受けることに理解を示す声が多数上がっています。
・女性客層を取り込むために企業戦略の1つとして打ち出しただけじゃないの。男性差別だと騒ぐ意味が分からない。
・ターゲットは女性単体ではなく、女性を連れたカップルや家族なのに、男性差別と曲解するのは無理がある。
・シニア割とかには文句はないの?こんなことで「男女差別だ!」っていう人は、『牛角』に行かなければいい話。
今回、女性限定の半額キャンペーンがSNS上で物議を醸している件について、『牛角』側はどう受け止めているのでしょうか。
grapeの取材に対し、『牛角』を運営する株式会社レインズインターナショナルの広報担当者は、SNS上で「男性差別ではないか」と批判の声が上がっている件に関して「弊社として性差別を意図して行ったものではありませんが、貴重な意見として参考にさせていただきます」と回答。
また、半額料金の適用を女性限定にした意図については、あくまで「『TOKYO GIRLS COLLECTION』の出展を記念したコラボ企画のためです」と明言しています。
今回の『女性限定半額キャンペーン』を例に、企業が明確な狙いを持ち、各施策に取り組んでいるのは事実。企業の打ち出したキャンペーンなどの意図を正しく知ることが、消費者側に求められるのかもしれません。
とはいえ、昨今は男女差別をなくそうとする動きが世界的に進んでいます。これまで以上に各個人が神経質になるのは、仕方のないことです。
企業側も、こうした世情を把握した上でうまく立ち回るほうが、リスクヘッジにつながるでしょう。
[文・構成/grape編集部]

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