“いただき知事”斎藤元彦兵庫県知事、自宅お持ち帰りにナッツ類はNG?「事実ではない」と否定も…

自身の行動への内部告発者に対する処分やパワハラ問題で渦中にある斎藤元彦兵庫県知事が6日、兵庫県庁で県議会調査特別委員会(百条委員会)に出頭した。
同会での証人尋問出席は先月30日に続いて2度目。“いただき知事”とも揶揄(やゆ)されるほど県の特産品をおねだりする数々の事案についても厳しい追及を受けた。
委員会側は、これまで秘書課が把握済みの137項目のリストの贈答品を調査。斎藤知事は同県姫路市の世界遺産・姫路城のレゴブロックを「欲しい」と依頼し「展示できたらいいなということで、いただいてあると思います」と述べた。
スポーツウェアや多種スポーツのユニホームは「チームから提供いただきました」といい「癒着はありません」。追及側は「知事応接室に展示されておれるか、知事応接の倉庫に保管されていると認識している」と、さらなる追撃はしなかった。
ただ、リスト外で把握されていない物品では、香美町のカニは「PRの意味合いから持って帰ってくださいと言われましたので」と説明。他にも秘書課のリスト以外は「おそらく知事が直接お持ち帰られたのかなと推測される」と指摘された。
斎藤知事は「物品性があるもので保存しているものは(リストに)載っているんだと思いますけども、例えば食べ物とか消費するものを出先で行った時にいただいて、それを家に直接持って帰ったり。生ものなど、そこが載ってないのでは」と答えた。一方、弁当を家族の分も持って帰ろうとして「この箱では持って帰れない」と不快感を示したという情報には「言った記憶がない」と否定した。
数々のお持ち帰りに、追及側は「斎藤家の食卓をにぎわせただけ」と皮肉を込めると、斎藤知事は「PRをするために自分が食べることで美味しさを知ることも知事の仕事。SNSで発信しなくても、趣向自体の範囲内」と主張した。
しかし、追及側は人事課の調査に秘書3人が内部調査に対して、把握している贈答品は「基本的に知事がすべて持ち帰る」「職員には知事の口に合わないナッツ類が配られる程度。あとはリンゴをもらったぐらい」と“ほぼ独占状態”だと証言したことも紹介した。斎藤知事は「事実ではない」と否定した。
前知事の井戸敏三氏は贈答品を職員に分配していたという。“改革”をモットーにする斎藤知事は「逆にルールを明確にした。他部署もでなく、秘書課の職員だけで食べていいものなのか」と、古い風習を改めたことを強調していた。
斎藤知事への不信任決議案提出は、この日の答弁などを参考に今後検討されるが、終了後、斎藤知事は「改めるところは改め、私の考えが県民にお届けできれば」と話した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする