【速報】佐倉のDIC川村記念美術館、来年1月休館へ 規模縮小と移転を選択肢に検討し、年内に結論

化学メーカーのDICは27日、DIC川村記念美術館(佐倉市)を来年1月下旬から休館すると発表した。同日の取締役会で決定した。同社は館の運営効率化のため、規模縮小と移転を選択肢として検討し、今年12月までに結論づけるとしている。
同社によると、今後の運営について、規模縮小と移転の実現性や、館によるブランド価値向上の有効性、作品売却による経済価値などを総合的に勘案し、館の運営の中止の可能性も排除せず詳細検討を行う、などとしている。
同社は社外取締役らでつくる「価値共創委員会」を今年4月に創設。保有資産という観点から必ずしも有効活用されていなかった同館の今後のあり方について、同委員会が審議し、今月、取締役会に対し「現状のまま美術館を維持、運営することは難しい」などとする助言を行っていたという。
同館は現在754点の美術作品を所蔵し、うち384点を同社が保有。保有作品の資産価値は今年6月末時点の簿価ベースで総額112億円に上る。また、同美術館の土地・建物は同社が所有する。
同館は1990年5月にオープン。マーク・ロスコやフランク・ステラ、サイ・トゥオンブリーなど現代美術の豊富なコレクションで知られている。

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